ドライブモードに低グリップ走行用「Rally」を新たに設定
「パフォーマンス」という意味を持つ「ペルフォルマンテ」がランボルギーニのスーパーSUV、ウルスのラインナップに加わった。このモデルは、この夏に開催されたザクエイルモータースポーツギャザリングで初公開され、さらにはパイクスピークヒルクライムのコースで量産SUV最速レコードを樹立し、その性能の高さも立証している。
搭載するのは、ベースのウルス同様、4L V型8気筒ツインターボエンジンだが、最高出力が17ps高められ666ps、最大トルクは2300rpmから850Nmを発生する。これにより0→100km/h加速3.3秒、0→200km/ 加速11.5秒、最高速度306km/h、100km/hからの制動距離は32.9mという実力を持つ。
そしてトピックスとしては、ドライブモードに、これまでの「Strada」、「Sport」、「Corsa」、「EGO」に、加え、低グリップ路の走行用として新たに「Rally」が加わったことが挙げられる。
軽量化もウルスペルフォルマンテの特筆する点で、カーボンファイバーの多用や超軽量チタン製エキゾーストシステムの採用などによりウルスと比較して47kgも軽量化されている。
具体的には、フロントフードやリアウイング、ホイールアーチなど多くのカーボンファイバーが使われる。またオプションでルーフをフルカーボンファイバーにすることも可能だ。さらには超軽量チタンを使用したアクラボビッチ製エキゾーストシステム、鍛造22インチ軽量ホイールも採用される。
ウルス ペルフォルマンテはサーキットが似合うSUV
今回は、そんなウルス・ペルフォルマンテに試乗した。舞台となったのはイタリアローマ郊外にある全長約4kmのヴァレルンガサーキットである。さらに特設オフロードコースでも試乗することができた。実は、ウルスがデビューした2018年にまったく今回と同じ場所で国際試乗会が開かれ参加しているので、ここには4年ぶりに訪れたことになる。
まずはサーキットを走ったオンロードの印象から報告する。ドライブモードは、「Corsa」を選んで走った。まず結論から言えば、18年に同じコースでテストドライブしたときより、ストレートもコーナーも速度が確実に上がっている。高速域でもボディが終始安定していて、どこからでもアクセルペダルを踏んでいけるのだ。
ペダルやハンドル操作からのレスポンスも鋭く素晴らしいハンドリングが味わえた。4輪が路面をしっかり摑んでいる感覚がとても強い。クルマからのフィードバックも豊富で、スポーツ性も確実に向上している。
さらにアクティブアンチロールバーの効果により、姿勢変化も少なく、フラットなコーナリングは、SUVで走っているというよりは、まるで背の低いスポーツカーのハンドルを握って走っている感覚である。リアホイールステアリングの採用も、このダイレクトなドライブフィールの印象をさらに強めているのだろう。