ラグジュアリーSUVの先駆者であるベントレー ベンテイガにのEWBが登場した。最高のドライバーズカーであるというベントレーの基本を守りつつ、リムジンに求められる性能も併せ持つというニューフェイスである。(Motor Magazine 2022年12月号より)
ロングホイールベース化で後席スペースを拡大
ベントレー ベンテイガにロングホイールベース版、その名もベンテイガEWBが追加された。史上初のラグジュアリーSUVとして2015年に誕生したベンテイガは、現在もベントレー全体のおおむね40%以上を占める最重要モデルのひとつ。2020年にはマイナーチェンジも実施され、セールスは引き続き順調で、2021年は5838台で年間販売台数の新記録を打ち立てたほどである。
一方で、ベンテイガの成功に引きずられるようにして、ライバルブランドからもラグジュアリーSUVが次々と登場。いまや群雄割拠の様相を呈していることはご存知のとおりだ。
そんなベンテイガの「カンフル剤」として開発されたのがベンテイガEWBといって間違いない。SUVとはいえ、ベンテイガもベントレーの一員である以上、ドライバーズカーであることに変わりはない。そのせいか、後席のレッグルームがライバルに比べてやや限られているようにも感じられる。
ベンテイガはこの点を大胆に改良。ホイールベースを180mm延長して後席スペースを拡大するとともに、快適装備を充実させることで商品性を大幅に引き上げたのだ。ちなみにEWBは「エクステンデッド ホイール ベース」の頭文字。つまりは「ホイールベース延長版」の意味だが、英国人はロングホイールベースという表現よりもEWBを好んで使うことで知られる。