ナトーとフェネストラズの2カー体制で参戦
「次世代のフォーミュラ1」「EVのフォーミュラ1」として2014年にスタートした電動フォーミュラレース「FIAフォーミュラE選手権」は、日本でこそまだ開催されていないが、世界の主要な大都市を中心に市街地レースとして開催、2020/21年シーズンのシーズン7からは世界選手権に昇格している。
世界選手権化3年目にあたる今季2022/23年からは、さらにパワフルでレース中の急速充電も可能となる次世代車両規格「Gen3」導入されるが、その開幕がいよいよ間近に迫ってきた。
2018/19年のシーズン5からフォーミュラEに参戦を開始した日産は、これまでタッグを組んでいたe.ダムスを買収。フォーミュラEへの取り組みをさらに強化して、今季の2022/2023年シーズン9よりチーム名を「ニッサン・フォーミュラEチーム」として参戦し、シリーズチャンピオンを狙っている。
今季2022/23年シーズン9は12月13〜16日にスペイン・バレンシアで行われる公式プレシーズンテストで開幕するが、それを前に、日産は今季型のニューマシン「NISSAN e-4ORCE 04」を発表。日本を象徴する花のひとつである桜のデザインを取り入れた印象的なカラーリングを初公開した。
素晴らしき「新時代」の幕開けを象徴する新カラー
この発表に際し、日産フォーミュラEのトマソ・ヴォルペGMは「新シーズンの門出を祝し、日本のDNAを取り入れた今までにないユニークなデザインのマシンをつくろうと考えました。今シーズンは、フォーミュラEにとってGen3マシンを導入する大きな節目です。また、日産にとっても、チームの全オーナーシップを取得し、新チームとして運営を始める重要な節目となります。さまざまなチャレンジを乗り越えて新シーズンを迎えることを、すべての日産従業員、関係者が楽しみにしています。日本の伝統を表現した新しいカラーリングも、コース上で大きな注目を集めることでしょう。Gen3時代の素晴らしい幕開けを迎えるための準備はできています。シーズンの開幕が本当に楽しみです」とコメントしている。
「ニッサン・フォーミュラEチーム」は、優勝経験もあるノーマン・ナトー(17号車)と、2022年のスーパーフォーミュラでランキング2位となったサッシャ・フェネストラズ(23号車)の2カー体制で参戦。2022/23年シーズン9は2023年1月14日の開幕戦メキシコシティを皮切りに、フォーミュラE史上最多となる全17戦が予定されている。
ノーマン・ナトー(17号車):
「この桜のデザインは、新たな扉を開く選手権やチームにとってふさわしいものです。私自身のキャリアにおいても新たなスタートを迎えることになり、本当にワクワクしています。やることはたくさんありますが、それも楽しみでしかありません」
サッシャ・フェネストラズ(23号車):
「マシンは美しいですね。桜のデザインも気に入りました。フォーミュラEでこのようなデザインは見たことがありませんし、日本の伝統に敬意を払うことは素晴らしいことだと思います。バレンシアのテストが待ちきれません。シミュレーターも使いながらマシンの開発と調整を繰り返し、良いスタートが切れるよう準備を進めていきます」