独自の「ブレードバッテリー」搭載の「e-Platform3.0」を採用
2022年7月21日、日本にその姿を現した中国のBEV(電気自動車)メーカー「BYD」の新型ミドルサイズ電動SUV「ATTO3(アットスリー)」。いよいよ2023年1月31日より発売の運びとなった。BYDのラインナップは日本向けにすでに3タイプの導入が明らかにされているが、その第一弾モデルとなる「ATTO3」の車両価格(税込)は、440万円と発表された。
「ATTO 3」は、2022年2月に中国で販売を開始して以降、オーストラリアやタイなどのアジア太平洋地域でも販売され、10月末までのグローバルでの累計販売台数は14万3000台に上る。さらに、欧州ではドイツやフランスなどを含む9ヵ国での販売も決定しており、ユーロ NCAPの安全性評価で最高評価の5つ星を獲得している。
プラットフォームは、BYDが独自開発した「ブレードバッテリー」(リン酸鉄リチウムイオン電池・58.56kWh)と8つのモジュールを集約した「8in1 パワーシステムアッセンブリー」とからなるEV専用「e-Platform 3.0」。モーターは最高出力150kW/最大トルク310Nmで、航続距離は485km(WLTC値自社調べ)。駆動はFWD。また、「e-Platform 3.0」は床面がフラットなため、広々とした車内空間の実現にも寄与している。
エクステリアの一部に国産の金型を使用
エクステリアは、流線的なデザインで躍動感あふれるデザインを採用。ウェストラインの金型は「BYDグループ」の一員である群馬県館林市にある「TATEBAYASHI MOULDING」の手になるものだ。つまり、国産ということだ。
一方、インテリアは「フィットネスジム×音楽」をモチーフにデザインされている。トレッドミルに着想を得たセンターアームレスト、ハンドグリップを想起させるドアハンドルのほか、弦を弾くと音を奏でるドアトリムなど、アイデアあふれる趣向が随所に散りばめられている。
ADAS(先進運転支援システム)の充実も図られている。同一車線内走行支援のナビゲーションパイロットや、予測緊急ブレーキシステム、BYDアラウンドビューシステム、ブラインドスポットインフォメーションなどだ。コネクテッドでは、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応。加えて、V2L(Vehicle to Load)とV2H(Vehicle to Home)もオーケーだ。
気になる販売体制やアフターサービスは、2023年1月下旬より15都道府県に計22の店舗開業準備室を順次オープンし対応するとのこと。今後の車両展開に関しては、2023年中頃に電動コンパクト「DOLPHIN(ドルフィン)」、下半期に電動セダン「SEAL(シール)」の日本導入が予定されている。
BYD ATTO3主要諸元
●全長×全幅×全高:4455×1875×1615mm
●ホイールベース:2720mm
●車両重量:1750kg
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:150kW(204ps)/5000-8000rpm
●モーター最大トルク:310Nm/0-4620rpm
●バッテリー総電力量:58.56kWh
●WLTCモード航続距離:485km(自社調べ)
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:235/50R18
●車両価格(税込):440万円