ジープ「ラングラーシリーズ」から初のPHEV「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4xe」がデビュー

徹底した防水対策で、ガソリン車と変わらない渡河性能を実現

本格オフローダーといえども電動化の波は避けて通れないようだ。今回、ジープ「ラングラーシリーズ」のハードコアモデル「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン（Wrangler Unlimited Rubicon）」に、同シリーズ初のPHEV（プラグインハイブリッド）モデルとなる「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン 4xe（フォー・バイ・イー）」が仲間に加わった。

「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン 4xe」の一番の訴求ポイントは、高いオフロード走破性をそのままに、電気のみで日常使いで不足のない約42kmを走行できること。これまでの本格オフローダーに新たな世界観を与えてくれそうだ。

また、すべての高電圧電子部品に、シーリング加工や防水処理が施され、渡河性能がガソリンエンジン車と同等の30インチ（76cm）を実現しているところも忘れてはいけない。

搭載するパワートレーンは、2L直列4気筒ターボエンジン（272ps／400Nm）にP1モーター（63ps／54Nm）とP2モーター（145ps／255Nm）と呼ばれる2基の電気モーター、8速ATが組み合わされる。

エンジンにマウントされるP1モーターは、きわめて滑らかにエンジンを始動させることで燃費低減機能を実現しているほか、バッテリーパックに供給するための電気を生み出す。

P2モーターは高電圧モータージェネレータで、トランスミッション前部に装備され、ふたつのクラッチで制御される。具体的には、バイナリークラッチと呼ばれる動力を伝達するスイッチが開いた状態で100%のEV走行モード、閉じるとエンジンとモーターの出力が融合される。もうひとつのクラッチは、トランスミッションとの噛み合いを調整し、ドライバビリティと効率性を向上させる役目を担う。

ブルーのアクセントカラーで、電動化をアピール

ドライブモードは、「HYBRIDモード」と「ELECTRICモード」、「e-SAVEモード」の3つが用意される。「HYBRIDモード」は道路状況やドライバーの操作に応じて、電気モーターとエンジンの作動状況を自動で最適化、「HYBRIDモード」は100%EV走行、「e-SAVEモード」は「e-SAVEモード」バッテリーの充電レベルの維持となる。

充電は家庭用200Vの普通充電に対応。減速時や制動時に働く回生ブレーキは、2輪駆動での走行時には駆動輪である後輪から、4輪駆動で走行する時には4輪すべてからの制動エネルギーをバッテリーに供給を行う。さらに、エネルギーの回収を最大化して発電力を高める「Max Regen」機能も有している。

バッテリーは、冷却回路を備え常に最適な温度が保たれる350Vのリチウムイオンバッテリーを搭載。リアシート下部に配置されており、重量配分を最適化するとともに、外部からの衝撃による損傷リスクの低減が図られている。

PHEVモデルということで、装いの差別化も行われている。エクステリアでは、エンジンフードや、ボディサイドのTRAIL RATED バッジ、リアエンブレムにブルーのアクセントカラーが配されるなど。インテリアは特別感漂うブルーのステッチだ。ボディカラーはブラックC/C、ブライトホワイトC/C、アールC/Cの3色を設定し、いずれもブラックのインテリアが組み合わされる。

「ラングラー・アンリミテッド・ルビコン 4xe」の車両価格（税込）は1030万円で、左ハンドル仕様のみとなる。

ジープ ラングラー・アンリミテッド・ルビコン 4xe主要諸元

●全長×全幅×全高：4870×1895×1855mm
●ホイールベース：3010mm
●車両重量：2350kg
●エンジン：直4DOHCターボ＋モーター
●総排気量：1995cc
●最高出力：200kW（272ps）／5250rpm
●最大トルク：400Nm／3000rpm
●P1モーター最高出力：46kW（63ps）rpm
●P1モーター最大トルク：54Nm
●P2モーター最高出力：107kW（145ps）rpm
●P2モーター最大トルク：255Nm
●トランスミッション：8速AT
●駆動方式：4WD
●燃料・タンク容量：レギュラー・65L
●WLTCモード燃費：8.6km／L
●タイヤサイズ：LT255／75R17
●車両価格（税込）：1030万円

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