究極のラグジュアリーブランドである、メルセデス マイバッハのハイエンドSUV。マイバッハ伝統のエクステリアに身を纏い、贅を尽くしたインテリアが特徴だ。その最高峰SUVとはどんなモデルなのか? 極上の室内空間とその走りをチェックした。(Motor Magazine2023年4月号より)

セレブのためのエクスクルーシブな空間を用意

見るからにただものではない雰囲気を漂わせる、メルセデス マイバッハが手がけるSUV。このクルマは、全長が5m、全幅が2mを超える大柄なボディサイズながら4人乗りとなっていて、広々とした室内空間の後席にはセレブが快適に移動するための最高にぜいたくな空間が構築されている。 

画像: 極上の室内空間を提供する後席。通常の角度27度で1020mmのヘッドクリアランスと、ゆとりの空間を実現。

極上の室内空間を提供する後席。通常の角度27度で1020mmのヘッドクリアランスと、ゆとりの空間を実現。

各部がクローム仕上げされたきらびやかなエクステリアは、縦ストライプの印象的なフロントグリルや、同様の意匠でデザインされたポリッシュ仕上げの大径アルミホイールも目を引く。大胆な2トーンペイントを選べば、それだけでオプション価格が250万円を超えるというから驚く。

インパクトの大きさでは、インテリアも想像を上回る。「最上級の素材と最先端の機能性」や「極上の心地良さが満ちた空間」と謳うとおりだ。ベース車に対して後席が120mm後方に、30mm内側に移動されたことで、左右独立した後席は膝前も横方向も相当に広々としていて、高めのアイポイントにより見晴らしも良い。最大で43.5度までのリクライニングも可能だ。バックレスト中央にはクーリングボックスと専用シャンパングラスを格納できるスペースが設けられている。

前席背面にはウッドトリムを配して、より美しさと高級感を演出しているほか、広大な開口面積のパノラマルーフの周囲にも上質な手触りのナッパレザーがふんだんにあしらわれている。

とにかく目に入るものすべてが極めてラグジュアリーに仕立てられていて圧倒されてしまう。またドアを開けると連動して1秒で自動的にせり出す2m超の電動格納式ランニングボードがあるので乗り降りも苦にならない。

上品に味付けされた4L V8ツインターボの強力パワートレーン

運転席よりも後席に座っていたくなるクルマではあるが、走りの仕上がりも素晴らしい。しなやかさとなめらかさ、力強さを兼ね備え、ドライバーにとっても極上の走りを味わわせてくれる。

画像: 4L V8ツインターボエンジンに48VシステムとISGを組み合わせたパワーユニットを搭載。

4L V8ツインターボエンジンに48VシステムとISGを組み合わせたパワーユニットを搭載。

搭載するエンジンがM177型といえば、メルセデスAMGの上級機種にも搭載されている名機だ。一連のハイパフォーマンスモデルでは刺激的な走りが印象的だったが、こちらはいたって上品に味付けされ、吹け上がりがスムーズで扱いやすく、音量も抑えられている。

ステレオカメラで前方の路面をモニターし、あらかじめダンパーの減衰力を演算して準備するロードサーフェススキャンの機能を備えた「Eアクティブボディコントロール」による乗り心地も快適であることこの上ない。一方で、ダイナミックカーブ機能によりロールさせることなくコーナリングすることも可能だ。

走っていてそのボディサイズや車重のネガをあまり感じることもなく、乗員へのやさしさだけが際立って伝わってくるあたりの感覚も独特のものがある。(文:岡本幸一郎/写真:井上雅行)

メルセデス マイバッハ GLS 600 4マティック主要諸元

●全長×全幅×全高:5210×2030×1840mm
●ホイールベース:3135mm
●車両重量:2840kg
●エンジン:V8DOHCツインターボ+モーター
●総排気量:3982cc
●最高出力:410kW(557ps)/6000-6500rpm
●最大トルク:730Nm/2500-5000rpm
●モーター最高出力:16kW(22ps)
●モーター最大トルク:250Nm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・90L
●タイヤサイズ:前285/40R23、後325/35R23
●車両価格(税込):2915万円

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