トヨタ アルファード／ヴェルファイア ハイブリッド（2011年：車種追加）
アルファードはヴェルファイア（タイトル写真）より顔つきはおとなしめ。グリルのエンブレムはハイブリッド専用のブルーになる。
昨年（編集部註：2011年）11月、アルファード／ヴェルファイアがマイナーチェンジを行った。注目ポイントは市場からの要望が高かったハイブリッド車がようやく追加されたことだった。振り返ると従来モデルにはハイブリッドがラインアップされており、さらに横を見ればエスティマにもハイブリッドがある状況。にもかかわらず代替わりしたアルファード／ヴェルファイアにその設定がなかった。だからこそ「早くハイブリッドを！」という声が多かった。
今回、アルファード／ヴェルファイアに投入されたハイブリッドシステムは、基本的にエスティマが搭載するシステムと同じものだ。つまり、エンジンは2.4Lの2AZ-FXE VVT-iとなり、バッテリーはニッケル水素を採用。後輪にはフロントモーターとは独立したE-Four用のモーターを備えている。
現状で見ればカムリ用のユニットを搭載するわけでもなく、さらにプリウスα用のリチウムイオンバッテリーを搭載しているわけでもないために、正直言えば目新しさは感じない。だが、アルファード／ヴェルファイアに搭載する上で開発陣はハイブリッドシステムに相当な改良を施したという。
ネックとなるのは、LLクラス ミニバンならではといっていい車両重量だ。エスティマ ハイブリッドよりも100kg以上重いアルファード／ヴェルファイアは、今回試乗したトップエンドモデルで2160kgにもなる。これがハイブリッド システムに対する負荷を増大させてしまうそうだ。そこで、モーターを冷却するためにオイルポンプを追加する対策を施し、過酷なテストを繰り返してきたという。おそらく、このあたりがすんなり登場してこなかった本当の理由なのだろう。
