埼玉北西部にあるビジネスマンに人気のPA
関越自動車道の寄居PA(下り)は、同高速のスタート地点となる練馬ICから約65km、普通に流れていれば1時間弱のところにあるPAです。埼玉県の北西に位置して、すぐ東には深谷市、さらに30分ほど走れば埼玉と群馬の県境となる利根川水系の神流川を渡ることになります。また、関越道の南側をJR 八高(はちこう)線が走っています。
そんな寄居PA(下り)は、NEXCO東日本の「YASMOCCA(ヤスモッカ)」ブランドのPAでもあるのが特徴です。「いつものホッとがあるお店」をコンセプトに、いつもの&安心のグルメが数多く用意されています。観光はもちろんですが、ビジネスユースのドライバーにも愛されているPAでもあるんです。
「八高線」をモチーフにした、高速道路限定のスイーツ
そんな寄居PA(下り)で、人気を集めるスイーツが「八高線焼」(230円)。その名のとおり、関越道の南を走るJR 八高線をモチーフにしたお菓子です。もちろん、JR東日本の許諾を得ています。八高線は、東京の八王子市から群馬県の高崎市を結ぶ鉄道です。寄居PA(下り)の西側わずか1kmほどに、八高線の松久駅もあります。このお菓子を製造する西間堂は、寄居PAのすぐ東側にある深谷市で昭和9年(1934年)に創業したという老舗の和菓子屋さんです。
面白いのは、この「八高線焼」はJRの駅では売っておらず、高速道路のPA、しかも、関越道では寄居PA(下り)と嵐山PA(上下)、中央高速では石川PA(上下)だけでしか手に入らないという、なんともレアなお菓子なのです。とはいえ、PAのお店の方に聞いてみれば、「お昼を食べたけれど物足りない方や、仕事の合間に小腹を満たす方に人気です」とか。レアだからというよりも、普通においしいと人気のようです。
では、この「八高線焼」は、どんなお菓子なのでしょうか。見た目は葉っぱ(リーフ)の形。これは八高線の終点である高崎市の木であるケヤキをイメージしているとか。生地はカステラのようなスポンジ風で、中にチーズクリームが入っています。ちなみに生地には、東京の八王子で作られたハチミツを使用。八高線の始点と終点となる八王子と高崎の両方の特徴がモチーフになっています。
それでは試食してみましょう! 「八高線焼」は冷蔵で販売されているので、買ったその場ですぐにいただくのが王道。ひんやりとしつつも、生地は柔らか。生地の上品な甘みが、コクのあるチーズクリームを包み込んでいます。甘さは控えめで、さっぱりとした後味。思わず「おかわり!」と言ってしまいそうな軽さ。この軽く食べられる感じが、人気の秘密なのではないでしょうか。