2010年春、究極のベントレー、コンチネンタル スーパースポーツが日本に上陸した。2009年3月にワールドプレミアされ、9月に日本発表された後、2010年4月にようやく試乗が実現している。ここでは袖ヶ浦フォレストレースウェイで行われたサーキット試乗の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年6月号より)

E85バイオ燃料にも対応。ベントレーの本気を実感する

アクセル全開で加速していくと、ギアチェンジのたびに「バフッ」というエキゾーストノートが聞こえる。まるでパワーをアピールしているかのようだ。2速から3速へは90km/h、4速へは120km/h、5速へは150km/hでシフトアップしていく。 

画像: 6L W12ツインターボエンジンは、ターボの過給圧やコンピュータマネージメントの変更により、GTスピードを20ps上回る630psを発生。

6L W12ツインターボエンジンは、ターボの過給圧やコンピュータマネージメントの変更により、GTスピードを20ps上回る630psを発生。

110kgにおよぶ軽量化の内訳は、フロントシートで45kg、2シーターとしたことで26kg、カーボンセラミックブレーキで20kg、鍛造ホイールで10kg、シャシで9kgとなる。カーボンファイバーのクラムシェル型リアパネルを持つフロントシートは、しっかり感もあるしカーブでもしっかりと身体を支えてくれる。

少し気になったのは、レーンチェンジをしたりコーナーに向かってターンインする時、あるいはS字で切り返す時に、ハンドルの応答遅れ気味の動きをすることがあったこと。少し後から入り込んでくるような感じだが、それ以上姿勢が悪くなることはないので問題はない。

エンジン内部の腐食を抑えることで、E85バイオ燃料も使えるエンジンになっているところも凄い。しかもタンク内の燃料の混合比を検知し、出力とトルクを確保するシステムも採用している。パフォーマンスに妥協することなく、環境性能を両立させているというわけだ。ベントレーではこれについて「バイオ燃料対応車の保有台数を今から増やしていくことで、将来E85が世界的に広まった際に劇的にCO2排出量を削減できる」としている。 

将来を見据えながら、世界トップレベルの性能を発揮するスポーツモデル、0→100km/hを3.9秒で走り抜けるスーパースポーツの実力を試すには、やはりクローズドコースが必要だったことを、試乗が終わって実感した。(文:こもだきよし)

ベントレー コンチネンタル スーパースポーツ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4815×1945×1390mm
●ホイールベース:2745mm
●車両重量:2240kg
●エンジン:W12DOHCツインターボ
●排気量:5998cc
●最高出力:463kW(630ps)/6000rpm
●最大トルク:800Nm(81.6kgm)/1700-5600rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:4WD
●最高速:329km/h
●0→100km/h加速:3.9秒
●車両価格:3150万円(2010年当時)

This article is a sponsored article by
''.