正面から見ているだけではこのクルマのことは半分ぐらいしかわからないが、真横から見たり車内に座ることでその本質がよく理解できる。ディフェンダーシリーズに加わった130のことだ。今回は90、110とともに3モデルを特別許可が下りた三宅島のオフロードで比較できた。(Motor Magazine2023年6月号より)
軽快な走りが印象的だった「90」
1948年にシリーズ1が誕生、2023年はその75年周年という記念すべきセレモニーイヤーとなるランドローバー ディフェンダー。日本へは20年にまず110が、後に90、そして22年に130が導入され3シリーズが揃ったことになる。ちなみに「90」、「110」、「130」というモデル名の後につく数字はホイールベースのインチ表記の長さである。
さて、そんなディフェンダーの3シリーズすべてにオフロードで試乗する機会を得た。場所は三宅島に特別に用意されたステージだ。ただ、すでに90と110の優れたオフロード性能は以前、箱根の試乗会で確認済みなので今回は130を中心にオフロードでハンドルを握ることにした。
まずは、空港からオフロードコースまで移動は、90でオンロードを走った。ガソリンモデルということもあり、軽快なハンドリングが印象に残ったのだが、それほど道幅の広くない場所での移動には全長、ホイーベースともに短い90は適していた。
そうそう、この3モデルのディメンジョンの違いを先に書かないと、わかりにくいかもしれない。
90/110/130の全長は4510/4945/5275mm、全幅は3モデル一緒で1995mm、全高も一部を除き1970mmである。ホイールベースは、2585/3020/3020となる。興味深いことにホイールベースは110/130ともに同数値となる。
これは130のボディサイズ延長分、つまり300mmは、リアオーバーハングを伸ばした結果だということ。実際には110よりも340mm長くなっているのである。