ACOが水素エンジン車両のル・マン参戦を認めたことで開発が加速
ル・マン24時間耐久レース決勝を翌日に控えた6月9日金曜日、サルテサーキットでACO(フランス西部自動車クラブ)主催のプレスカンファレンスが開かれ、トヨタ自動車の豊田章男会長が出席した。
![画像: プレスカンファレンスの会場に展示された「TOYOTA GR H2 Racing Concept」。現時点ではトヨタの最新のLMH車両であるGR010ハイブリッドに近いデザインとなっている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/06/09/469e163a5d715b53e346f867740a49be94b9bf35_xlarge.jpg)
プレスカンファレンスの会場に展示された「TOYOTA GR H2 Racing Concept」。現時点ではトヨタの最新のLMH車両であるGR010ハイブリッドに近いデザインとなっている。
豊田会長はそのプレスカンファレンスでル・マン24時間レース100周年の祝辞と、レースを通じてクルマを鍛えさせていただいた感謝を述べた後、将来のル・マン参戦を見据えた水素エンジン車両のコンセプトカー「GR H2 Racing Concept」を公開した。
これは先日ACOより公表された「2026年より燃料電池車両に加え、水素エンジン車両のル・マン参戦を認める」というアナウンスを受けて発表されたもので、まだ詳細は明らかになっていないが、トヨタは将来このマシンでル・マン24時間レースに参戦することになるかもしれない。
トヨタは2021年スーパー耐久シリーズ第3戦から水素エンジンのカローラで参戦し、2022年12月にはタイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催された「IDEMITSU 1500 SUPER ENDURANCE 2022」にもこの車両で参戦。モータースポーツという過酷な環境下でその技術を鍛え、カーボンニュートラル(CN)社会の実現に向けて、業界内外の仲間と共に水素を「つくる」「はこぶ」「つかう」取り組みを加速させてきた。
トヨタは、こうした「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりとCN社会の実現に向けた取り組みをさらに進め、新世代のル・マン24時間レースに挑戦していきます」と表明している。
なお、今回公開された「GR H2 Racing Concept」は、ル・マン24時間レース開催期間中、会場内ACOのH2ビレッジに展示される。(展示期間 : 現地時間6月9日9:30より6月11日)。
![画像: TOYOTA GR H2 Racing Conceptのスペックは、全長5100mm、全幅2050mm、水素エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレーンとなると発表されている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/06/09/cd74a5524c78b7038930bc30920f13dc126de1a3_xlarge.jpg)
TOYOTA GR H2 Racing Conceptのスペックは、全長5100mm、全幅2050mm、水素エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレーンとなると発表されている。
●トヨタ GR H2 Racing Concept 車両概要
全長:5,100mm
全幅:2,050mm
パワートレーン:水素エンジン+ハイブリッドシステム
GR H2 Racing Concept - World Premiere at Le Mans 24 Hours
www.youtube.com