北米トヨタは2024年モデルのGR86に特別仕様車として、「TRENO Edition(以下トレノ・エディション)」を設定することを明らかにした。名車「スプリンター・トレノ」をオマージュしたネーミングに加え、特徴的なツートーンボディカラーも用意するなど、AE86誕生40周年にふさわしいさまざまなアップグレードが施されている。

名車からインスピレーションを受けたツートーンカラー2種類を設定

米国トヨタGAZOOレーシングが2024年仕様のGR86スポーツクーペに設定する「トレノ・エディション」は、AE86の40周年記念として企画された特別限定仕様車だ。

画像: ベースとなるのはプレミアムグレード。新しいGR製パフォーマンスパッケージが標準装備される。

ベースとなるのはプレミアムグレード。新しいGR製パフォーマンスパッケージが標準装備される。

その最大の特徴は、「先祖返り」したかのようなツートンカラーの外板色だろう。プレミアムグレードをベースに、Halo(ホワイト)×ブラックか、Track bRed(レッド)×ブラックのボディカラーを選ぶことができる。

ブラック化されるのは、ラップフード、TRUENO Editionサイドパネルグラフィック、ダックビルスポイラーなどのパーツ類だ。さらに1980年代を代表する名車へのオマージュとして、フロントバンパーリップとリアデッキリッドに「TRUENO Edition」バッジを装備。ブラックメタリック仕上げの18インチ×10スポークアルミホイール、ブラックのドアハンドルとミラーキャップによって差別化されている。

インテリアは、鮮やかな真紅のレザーでトリミングされた、ウルトラスエードのスポーツシートの特別装備のひとつだ。赤いステッチが施されたシフトブーツと本革巻きステアリングでコーディネイトされる。シフトノブ、フロア/トランクマットにも「TRUENO Edition」のロゴが配されているほか、助手席側ドアを開けると、ダッシュ部にシリアルナンバー入りプレートが。あくまでさりげなく、あちらこちらで特別感がアピールされている印象だ。

画像: 各部に鮮烈なレッドをアレンジしたインテリア。特別感はたっぷり。

各部に鮮烈なレッドをアレンジしたインテリア。特別感はたっぷり。

マニュアルトランスミッション車にも、衝突被害軽減ブレーキを新設定

走行性能面では、SACHS製ダンパーとブレンボブレーキを備えた、新しいパフォーマンスパッケージが標準装備される。ハンドリング、乗り心地、ブレーキシステムを統合して最適化することを狙ったチューニングメニューだが、他の2024年型GR86ラインナップでは、オプションとして設定される。

画像: シフトノブにもTRUENOのロゴが入っている。

シフトノブにもTRUENOのロゴが入っている。

トランスミッションはマニュアルとオートマチックがチョイスできるが、注目したいのは6速MT車についに衝突被害軽減ブレーキである「Active Safety Suite」が追加設定されたことだろう。ステレオカメラを利用した「トヨタ版 EyeSight」は、車線逸脱警告、アダプティブクルーズコントロールといった運転支援機能を統合する。

GR86 TRUENO Editionは2023年後半をメドに、北米市場向けに860台限定で正式リリースがスタートする。日本市場向けの動向については明らかにされていないが、たとえ海外専売であれとびきりのスポーツモデル「トレノ」の名が冠されるのは、日本のスポーツカーファンとしてちょっと誇らしい。

画像: ダックビルスポイラーをブラック仕様に変えただけでも、ずいぶん印象が変わる。

ダックビルスポイラーをブラック仕様に変えただけでも、ずいぶん印象が変わる。

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