1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、パガーニ ゾンダだ。

パガーニ ゾンダ(PAGANI ZONDA:1999ー2013)

画像: ホイールベースは2785mmと比較的長めで全高は1.1mあまりと低く、レーシング プロトタイプのようなプロポーションだ。

ホイールベースは2785mmと比較的長めで全高は1.1mあまりと低く、レーシング プロトタイプのようなプロポーションだ。

少量生産のスーパースポーツカーメーカーとして知られているパガーニ アウトモビリ。創始者のオラチオ・パガーニはアルゼンチンから単身イタリアへと渡り、ランボルギーニ社でデザイナーやカーボン成形のエンジニアとして手腕を振るった後、1991年に独立して北イタリアのサン・チェザリオ・スル・パナーロという町にパガーニ アウトモビリを設立する。

オラチオの手がけた最初のモデルが、1999年のジュネーブ モーターショーでワールドプレミアされた「ゾンダ」だ。レーシングカー的なスタイルにエレガントな要素も組み合わせたデザインは、オラチオ自らが手がけている。シャシには、ランボルギーニ時代から培ってきたカーボン成形技術にチタンなども組み合わせている。小型の4灯ヘッドランプやリアエンド中央の4本出しエキゾーストなども特徴的だ。

インテリアにもカーボンファイバーをふんだんに使ったのを始めとして、レザーやアルカンターラ、アルミニウムといった素材を積極的に採用。少量生産ゆえカスタマイズも可能で、エクステリア同様にインテリアのデザインも独特でクオリティの高いものだった。

ゾンダは生産されていた年月が長く、しかも高額な少量生産モデルなので、多くのバリエーションが存在する。ここで紹介している「レボリューション」は2013年に発表されたモデルで、サーキット走行に特化した「ゾンダR」の最終仕様だ。ミッドシップ搭載されるパワーユニットは、メルセデスAMGが開発したものをベースに最高出力780ps/最大トルク750Nmにチューンした6LのV12エンジン。トランスミッションはXトラック社製の6速シーケンシャルMTで、0→100km/h加速は2.7秒、最高速は350km/h以上と公称された。

「レボリューション」は限定で生産され、日本での車両価格は300万ユーロ(当時のレートで約4億2000万円!)だった。2011年にゾンダの後継モデルとなる「ウアイラ」が発表され、ゾンダの通常モデルは生産を終了したが、その後もワンオフのスペシャルモデルは受注生産が継続されていた。

画像: ゾンダ(Zonda)という車名は、アンデス山脈からオラチオの故国であるアルゼンチンに吹き下ろす風の名前に由来する。

ゾンダ(Zonda)という車名は、アンデス山脈からオラチオの故国であるアルゼンチンに吹き下ろす風の名前に由来する。

パガーニ ゾンダ レボリューション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4886×2014×1141mm
●ホイールベース:2785mm
●車両重量:1070kg
●エンジン種類:60度V12 DOHC
●総排気量:5987cc
●最高出力:780ps/5800rpm
●最大トルク:750Nm/5780rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・80L
●トランスミッション:6速AMT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前255/35ZR19、後335/30ZR20

画像: amzn.to
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