2023年7月13日(現地時間)、ドイツのフォルクスワーゲンAGは9代目パサートの最終テストの模様を公開した。新型パサートは8月末にワールドプレミアされ、2024年より欧州で販売が開始される。今回はセダンはなくワゴンのヴァリアントのみが公開されたが、9代目パサートはヴァリアントのみとなる可能性もある。

世界中で行われてきた最終テストドライブの模様を公開

初代パサートは1972年、ジョルジョ・ジウジアーロのデザインによる若々しいファウストバックスタイルで登場。それ以来、人々の生活に寄り添うフォルクスワーゲンのアッパーミドルの上級車として、全世界で50年以上の歴史と 3000 万台以上の販売を誇っている。とくに実用的で高品質なワゴンのヴァリアントの人気が高い。

画像: 新型フォルクスワーゲン パサートの最終テストの模様。高温、乾燥、多湿など、あらゆる環境で試された。

新型フォルクスワーゲン パサートの最終テストの模様。高温、乾燥、多湿など、あらゆる環境で試された。

現行型は2015年のデビューで、新型9代目パサートは8年ぶりのフルモデルチェンジとなるが、ヴァリアントから登場するのは史上初めてということになる。

新型の特徴は「より大きく、快適で、高品質」になること。新しいアダプティブシャシコントロールDCC、プレミアムなエルゴアクティブシート、最大100kmの電気航続距離を備えたプラグインハイブリッドなど、多くのイノベーションが装備されている。

まず新しいMQB Evoプラットフォームの下で開発されたボディだが、全長は現行よりも140mm延長されて4917mmとなり(ホイールベースも延長)、後席の足下スペースは50mm拡大する。 荷室容量は現行モデル比40L増の690L(通常時)、後席シートッバクを倒すと現行モデル比140L増の1920Lとなる。

多彩なパワートレーンを設定。PHEVはEV走行距離100kmを実現

インテリアも新しいコンセプトに基づいて設計され、質感と快適性を引き上げた上で、新しいインフォテインメント システムを搭載。12.9インチディスプレイを標準として、オプションで15インチ ディスプレイも設定。 新しいヘッドアップ ディスプレイやマルチファンクションステアリングホイールも用意される。

画像: 新型フォルクスワーゲン パサートの最終テストの模様。写真から、インテリアのデザインも確認できる。

新型フォルクスワーゲン パサートの最終テストの模様。写真から、インテリアのデザインも確認できる。

シートにはマッサージ機能や空調機能を備えたエルゴアクティブフロントシートを採用。安全で快適な視界を確保するために、射程距離約500mの新世代 IQ.LIGHT LED マトリックス ヘッドライトも開発された。

快適性乗り心地向上のために登場したのが、新しいアダプティブシャシコントロール(DCC)。2 バルブショック アブソーバーを備えたDCC Proは、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作などののパラメータと路面状況を下に、ショックアブソーバーの減衰力を10分の1秒単位で調整。電子ディファレンシャル ロック (XDS) と連携して、ホイールごとのブレーキ介入やショックアブソーバーの減衰力調整により、機敏かつ正確なハンドリングを実現する。

パワーユニットには、ガソリンターボ(TSI)、ディーゼルターボ(TDI)、マイルドハイブリッドガソリン(eTSI)、プラグインハイブリッド(eHybrid)など、さまざまな仕様を設定。PHEVはEV航続距離100kmを実現、AC充電が高速化され、DC充電も可能になる。

新型パサート ヴァリアントのテストは、世界各地の道路、過酷な環境の中で行われてきたが、いよいよワールドプレミアまでカウントダウンに入った。

画像: 新型フォルクスワーゲン パサートの最終テストの模様。夜間や長時間連続走行テストも繰り返された。

新型フォルクスワーゲン パサートの最終テストの模様。夜間や長時間連続走行テストも繰り返された。

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