2023年7月28日(現地時間)、F1第13戦ベルギーGPがスパ・フランコルシャンサーキットで開幕する。ポイントは今季3番目のスプリントフォーマットとなること。金曜日に予選、土曜にスプリントシュートアウトと100kmのスプリントが行われるため、マシンのセットアップは金曜日の1時間しかないため、スプリントと決勝のどちらを重視するのか、どちらも取りに行くのか、チームの動きにも注目が集まる。

今年は夏休み前最後のグランプリとして開催

ベルギーGPは例年夏休み後の最初のレースとして8月末に開催されてきたが、今年は夏休み前最後のレースとなる。ただ7月末の開催となっても、スパ・フランコルシャンの天候が変わりやすいことに違いはなく、今年も予測が難しいレースとなりそうだ。

画像: スパ・フランコルシャンはアップダウンの激しい山岳コース。高速セクションと、中低速セクションの両方のバランスの取れたセッティングが求められる。

スパ・フランコルシャンはアップダウンの激しい山岳コース。高速セクションと、中低速セクションの両方のバランスの取れたセッティングが求められる。

ただここまでレッドブルは開幕から11連勝、昨年最終戦から12連勝中で、中でもマックス・フェルスタッペンは7連勝中ということから、レッドブル&フェルスタッペンが優勝候補であることは揺るがない。

問題はフェルスタッペンとレッドブルの連勝を誰が止めるかだが、このところ、マクラーレンが好調で、ランド・ノリスが連続2位と、優勝まであと一歩というところまで来ている。ノリスがここでどんな走りを見せるか、チームがどんな作戦でくるか興味深い。

アルファタウリの角田裕毅にも注目したい。予選、スプリントシュートアウト、スプリント、決勝と、4つのセクションでどんな結果を持ち帰ってくるか。新しいチームメイトのダニエル・リカルドを意識しながら、協力してポイント獲得を目指す。

■2023年F1ドライバーズランキング(第12戦終了時)

1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)281
2位 S.ペレス(レッドブル)171
3位 F.アロンソ(アストンマーティン)139
4位 L.ハミルトン(メルセデス)133
5位 G.ラッセル(メルセデス)90
6位 C.サインツ(フェラーリ)87
7位 C.ルクレール(フェラーリ)80

■2023年F1コンストラクターズランキング(第12戦終了時)

1位 レッドブル 452
2位 メルセデス 223
3位 アストンマーティン 184
4位 フェラーリ 167
5位 マクラーレン 87

レースとしてのポイントはベルギーGPがスプリントフォーマットで行われることだろう。今年から採用されている新しいスプリントフォーマットでは、初日の金曜日にフリー走行を行った後、決勝レースのグリッドを決める予選を実施。2日目土曜日午前中にスプリントのための予選「スプリントシュートアウト」を行い、午後にスプリントを戦う。つまり、金曜日に予選、日曜日に決勝レースを行い、土曜日はこれとは別に1日で予選と決勝を行う「スプリント」レースを実施する。

スプリントのための予選「スプリントシュートアウト」は、12分間のQ1、10分間のQ2、8分間のQ3が行われ、ドライバーはQ1とQ2ではミディアムタイヤ、Q3ではソフトタイヤを装着する。

これにより、フリー走行は金曜日の1回のみとなり、チームは土曜日のスプリントシュートアウトとスプリントをとおして、マシンをいかに仕上げるかが問題となってくる。土曜日をセッティングの時間と割り切るチームも出てくるだろう。

セーフティーカー出動率は高く、いつも波乱含み

では、ベルギーGPが行われるスパ・フランコルシャン(Circuit de Spa-Francorchamps)はどんなサーキットなのだろうか。

画像: スパ・フランコルシャンのコース図。「ラ・ソース」、「オールージュ」、「レ・コンブ」、「プーオン」、「スタブロ」など名物コーナーが続く。

スパ・フランコルシャンのコース図。「ラ・ソース」、「オールージュ」、「レ・コンブ」、「プーオン」、「スタブロ」など名物コーナーが続く。

スパ・フランコルシャンサーキットは、ドイツとの国境に近いアルデンヌの森の中に位置する、アップダウンの激しい山岳コース。開業当初のオリジナルのレイアウトは一部に公道を含む、全長14.981kmのロングコースだったが、現在は1周7.004kmの常設サーキットとなっている。

アップダウンの激しい山岳コースため、パワーが求められる上に、タイヤへの負担が大きく、全長の長いサーキットでエンジン全開率は75%〜80%に達するため電気エネルギーのマネジメントも課題となる。

鋭角的な1コーナー「ラ・ソース」、右に緩くカーブしながら高低差80mを一気に駆け上がる「オールージュ」、最も標高が高い「レ・コンブ」、急激な下り坂の先にやってくる連続する左コーナー「プーオン」、最も標高が低い「スタブロ」など、ハイスピードでテクニカルな下りコーナー、高速からのハードブレーキングとうねりが続く、一瞬たりとも気の抜けないタフなサーキットだ。

さらにこれに変わりやすい天候が加わり、レースは非常に難解なものになる。突然の土砂降りの雨や、コースの一部だけがウエットとなることも珍しくなく、1周の距離が長いためタイヤ交換の判断の遅れが大きなタイムロスを招くこともある。

なお、サーキットは昨年路面が改修され、ターン2と4、およびターン8と9の間のアスファルトが新しくなり、バンプが取り除かれている。また、ターン1、6、7、および9にグラベルトラップが追加されている。

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