2010年3月のジュネーブ国際モーターショーでアルファロメオ147の実質的な後継車となる「ジュリエッタ」が発表された。そしてその年の春にはイタリアで販売が開始されている。Motor Magazine誌では早くからこのモデルに注目、もちろんイタリア・トリノで行われた国際試乗会にも参加している。ここではその時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年8月号より)

1.4TBマルチエアにTCTが装着された後に日本導入へ

ジュリエッタは当面、6速MTのみの設定となるが、来年までにはデュアルクラッチトランスミッションのアルファTCT(ツインクラッチテクノロジー)が追加される。組み合わされるエンジンは当初、1.4Lマルチエアになるようだが、これにはかなり期待できる。

画像: インパネまわりはかなりスポーティだ。アルミ素材をアクセントに使うなど8Cコンペティツィオーネとの共通性を感じさせる。

インパネまわりはかなりスポーティだ。アルミ素材をアクセントに使うなど8Cコンペティツィオーネとの共通性を感じさせる。

この1.4Lマルチエア+アルファTCTという組み合わせはすでにミトで実現しており、非常にいい出来映えだ。ジュリエッタにアルファTCTを採用した場合、1.4Lマルチエアの仕様は試乗したミトと同じ135psではなく、170ps仕様になる可能性もある。そうなればベストバランスになるだろう。

そして、パワースペックはわからないが、ジュリエッタの日本への導入は、1.4Lマルチエアに、アルファTCTが搭載されてからになるそうだ。これまでアルファロメオはMTモデルを先行して日本へ導入し、その後、2ペダルを用意するという展開が多かった。しかし、そうしたことでデビュー時に市場へ大きなインパクトを与えられなかったという反省があるのだろう。そこでジュリエッタはデビューと同時に一気呵成に出るというわけだ。

ジュリエッタにはそのスタイリングだけで、欲しいと思わせる魅力があるわけだから、デビューと同時に2ペダルを用意することで、販売に勢いがつくことは間違いないだろう。しかも、その2ペダルは実質的に先代モデルであるアルファ147の2ペダル、シングルクラッチの「セレスピード」のように、扱いにコツがいるようなタイプではない。トルコン式ATに近いイージードライブから、MTのようなスポーツドライブまで可能なものなのだから、期待はさらに高まる。

来年はジュリエッタがこのセグメントに旋風を巻き起こすことになる。156や147が日本へ導入されたときのように、アルファロメオがブームになることは間違いないだろう。このところドイツ車の独壇場だったこのセグメントだが、変化は確実に起こる。(文:Motor Magazine編集部 荒川雅之)

アルファロメオ ジュリエッタ 1.4TB マルチエア 主要諸元

●全長×全幅×全高:4351×1798×1465mm
●ホイールベース:2634mm 
●車両重量:1365kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1368cc
●最高出力:125kW(170ps)/5500rpm
●最大トルク:250Nm/2500rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●最高速:218km/h
●0→100km/h加速:7.8秒
※EU準拠

アルファロメオ ジュリエッタ 1750TBi 主要諸元

●全長×全幅×全高:4351×1798×1465mm
●ホイールベース:2634mm 
●車両重量:1395kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1742cc
●最高出力:173kW(235ps)/5500rpm
●最大トルク:340Nm/1900rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●最高速:242km/h
●0→100km/h加速:6.8秒
※EU準拠

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