大きな石が転がるラフな路面、高い気温もドライバーを悩ませる
アクロポリス・ラリー・ギリシャの路面はここ2戦のスムースでフラットなグラベルから一変。大きな石が転がる山岳ステージは路面が荒れているところも多く、気温も非常に高くなるためコンディションは非常に厳しく、クルマにもタイヤにも選手にも厳しい「ラフグラベル・ラリー」「悪路ラリー」として知られている。
WRC復帰初年度の2021年は珍しく雨が多く降ったため湿った路面での戦いとなったが、昨年2022年はアクロポリスらしい灼熱のラフグラベル戦となった。
ラリーは、大会名称の由来でもある首都アテネのアクロポリスで7日(木)に開幕。古代アクロポリスのモニュメント下でセレモニアルスタートが行われ、その後市街地のウォーターフロントに新たに設けられたステージで1.48kmのスーパーSSが1本行われる。
グラベルステージを舞台とする本格的な戦いは8日(金)から始まり、アテネの西側に位置する美しいビーチリゾート「ルートラキ」を起点に、デイ2として5本合計101.98kmのステージを走行。デイ2は昨年と同様日中のミッドデイサービスが設定されず、タイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換と簡易的な整備作業のみで全ステージを走り、ラミアに設けられたサービスパークでデイ2を終えるす。
9日(土)のデイ3は、ラミアのサービスパークを中心に、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。6本のステージの合計距離は141.52kmと、4日間で最長の一日になる。
そして、最終日となる10日(日)のデイ4は、3本合計62.91kmのステージを走行。そのうちSS14の再走となるファイナルステージのSS15「グラムメニ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。ステージは全部で15本で合計307.89km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1235.17kmとなる。
はたして今年のアクロポリス・ラリー・ギリシャはどうなるか。昨年と同じように高気温下での戦いとなることが予想されるが、トラブルをケアしながら、いかに攻めるか、難しいラリーが始まる。