2007年のジュネーブオートサロンで復活を果たしたアバルトブランドは、2010年春にはアバルト プント エヴォとアバルト 500Cという2モデルを投入。Motor Magazine編集部はイタリア本国でこの2台の試乗テストを敢行している。今回はこの時の様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年8月号より)

アバルト 500Cは500よりもパワフルな140ps仕様のエンジンを搭載

もう1台の新しいアバルト、500Cにも試乗した。オープンエアモデルにアバルトというとミスマッチと思う人もいるかも知れないが、欧州ではこの手のクルマのニーズが確実にあるのだ。

画像: パワフルな140ps仕様のエンジンを搭載したオープンエアモデルのアバルト 500C。

パワフルな140ps仕様のエンジンを搭載したオープンエアモデルのアバルト 500C。

エンジンはノーマルルーフのアバルト500が135psであるのに対して 、500Cは140ps仕様を搭載している。また、トランスミッションはアバルト500は5速MTだが、500Cは2ペダルの5速AMTを採用しており、ハンドル背面に設けられたパドルでシフトチェンジを行う。

センターコンソールの通常であればシフトノブがあるところには「1、N、R、A/M」という4つのボタンがある。1はDレンジ、NとRはニュートラルとリバースで、A/Mはオートとマニュアルの切り替えとなっている。

パドルを使ったスポーツ走行は実に楽しい。あくまでもシングルクラッチのAMTなので、シフトアップ時に若干の空走感はあるが、エンジンの高回転を使い速く走れば走るほどそれは気にならなくなってくる。ルーフが開くから大人しい性格と思ったら間違いで、これは最強のアバルト500だった

さてこのアバルト最新モデル2台は、今年の秋に日本へ導入すべく、インポーターが動いているとのことだ。(文:Motor Magazine編集部 荒川雅之)

アバルト プントエヴォ 主要諸元

●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1368cc
●最高出力:120kW(165ps)/5500rpm
●最大トルク:250Nm/2250rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●最高速:213km/h
●0→100km/h加速:7.9秒
※EU準拠

アバルト 500C 主要諸元

●エンジン:直4DOHC
●排気量:1368cc
●最高出力:103kW(140ps)/5000rpm
●最大トルク:206Nm/2000rpm
●トランスミッション:5速AMT
●駆動方式:FF
●最高速:205km/h
●0→100km/h加速:8.1秒
※EU準拠

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