1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、ランボルギーニ シアンFKP37だ。

ランボルギーニ シアンFKP37(LAMBORGHINI SIAN FKP37:2019-2020)

画像: ルーフの中央部はエレクトロクロミックルーフ。エンジンフード後部には温度によって自動開閉するフラップも備わる。

ルーフの中央部はエレクトロクロミックルーフ。エンジンフード後部には温度によって自動開閉するフラップも備わる。

シアンは、2019年のフランクフルト モーターショーで、ランボルギーニがスペシャルモデルとしてワールドプレミアした。また、フランクフルトでお披露目されたとき、正式名称は「シアン FKP37」に改められた。これは、ショーの開催前に亡くなったVWグループの元総帥、フェルディナント・カール・ピエヒのイニシャルと、彼が生まれた1937年にちなんだもの。20世紀末に不振にあえいでいたランボルギーニ社をVWグループのアウディ傘下として復活させた、そんな彼をオマージュしての車名だ。

ベースはアヴェンタドールSだが、スタイリングは歴代のフラッグシップモデルにつながるランボルギーニの伝統を踏襲している。エアロダイナミクスを追求したシルエットも独特だ。Y字型のデイタイムランニングライトや六角形の6連テールランプなどは、アヴェンタドールやウラカンのデザインを汲んでいる。シャシはカーボンファイバー製のモノコック、ボディパネルもフルカーボンファイバー。ルーフには透明度が変わるガラス製のエレクトロクロミックルーフを採用した。リアには可動式ウイングを装着し、エンジンフードの後部には温度に応じて開閉するフラップも備わる。

パワーユニットはランボルギーニの市販車としては初めてハイブリッドを採用している。6498ccのV型12気筒DOHCのパワースペックは、最高出力が785ps、最大トルクが720Nm。これに最高出力34psと最大トルク38Nmを発生する電気モーターを組み合わせる。モーターの駆動はバッテリーではなく、バッテリーに比べ容量の多い電気二層コンデンサーのスーパーキャパシタを使用し、総合出力は819psに達する。公称の最高速は350km/h以上、0→100km/h加速は2.8秒以下とされている。

インテリアにはポルトローナフラウ製の本革をふんだんに用い、また世界で初めて3Dプリンターで作られたパーツが市販車に採用されている。

気になる価格だが、360万ドル(当時のレートで約3億9000万円)といわれている。生産台数は、ランボルギーニ社が創業した1963年にちなんで限定63台となっているが、発表時には完売していた。2020年7月にはロードスターが世界限定19台で発表された。こちらにはFKP37の名はつかない。価格は未公表だったが、これも発表時には完売していたという。

画像: 2020年7月に世界限定19台で発表されたシアン ロードスター。日本にも2台が棲息しているという。トップは用意されないらしい・・・!

2020年7月に世界限定19台で発表されたシアン ロードスター。日本にも2台が棲息しているという。トップは用意されないらしい・・・!

ランボルギーニ シアンFKP37 主要諸元

●全長×全幅×全高:4980×2101×1133mm
●ホイールベース:2700mm
●車両重量:未発表
●エンジン種類:60度V12 DOHC+モーター
●総排気量:6498cc
●エンジン最高出力:785ps/8500rpm
●エンジン最大トルク:720Nm/6750rpm
●モーター最高出力:34ps
●モーター最大トルク:38Nm
●システム最高出力:819ps
●燃料:無鉛プレミアム
●トランスミッション:7速AMT
●駆動方式:リア縦置きミッドシップ4WD
●タイヤサイズ:前255/30ZR20、後355/25ZR21

画像: amzn.to
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