次期ジューク、エルグランドへの期待感を煽る2台
![画像: 多角形によって構成された立体感は、リアルとデジタルの融合を目指した表現。空力性能など、クルマに求められる要件からはあえて逆行するデザインによって、かつてない力強さを演出しているという。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/10/23/14d127bc65d1554ec18df403274febbb5e73cefc.jpg)
多角形によって構成された立体感は、リアルとデジタルの融合を目指した表現。空力性能など、クルマに求められる要件からはあえて逆行するデザインによって、かつてない力強さを演出しているという。
最新の第4弾ですべてがそろっているのか、はたまたさらに隠し玉=サプライズが存在するのかどうかはわからない。けれど、後半戦に搭乗した「ハイパーパンク」(以下、親しみを込めてパンクと呼称する)と「ハイパーツアラー」(同じくツアラー)に関しては、先行した2台とは別の意味で世間的に盛り上がっているようだ。
その理由はそれぞれに、「3代目ジューク!?」とか「ついにエルグランドがフルモデルチェンジ!?」などといった、少しばかりリアル寄りな妄想と期待感を煽ってくれる存在であるからなのだろう。
今回のプロモーションにあたって興味深いのが、4台のコンセプトモデルそれぞれに、ユーザーターゲットとしてひとりのキャラクターが設定されているところ。たとえばパンクの「YUKI」は、「Z世代から絶大な支持を集めるコンテンツクリエイター」をイメージしているという。
![画像: コンテンツクリエイターやインフルエンサー、アーティストなど、スタイルとイノベーションを重視するターゲットユーザーの代表的キャラクターが、このYUKI。自己表現と創造性を高めることができるコンパクトクロスオーバーEVだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/10/23/3506852a0a9458b38bd1f48b83626bfe9847de14.jpg)
コンテンツクリエイターやインフルエンサー、アーティストなど、スタイルとイノベーションを重視するターゲットユーザーの代表的キャラクターが、このYUKI。自己表現と創造性を高めることができるコンパクトクロスオーバーEVだ。
「私の創作は、私そのもの。全て納得いくものを発信する!」という彼女のコメントはまさに自信満々。音楽クリエイターとして楽曲を製作しながら、3D CGのモデリングもこなすなど、自らの感性を武器にトレンドリーダーとして活躍している。
果たしてそんな強靭な自我と確信を持った美人さんが実在しうるかどうかは判然としない。もしかするといそうな気もする。けれどある意味、こうした恐ろしくピンポイントなターゲッティングは、初代ジュークの「唯我独尊」ぶりをほうふつとさせるところも面白い。
パンクについては、コンパクトクロスオーバーのフォルムに23インチの大径ホイールを四隅に力強く配したシルエットは、まさにジュークのデザインお作法そのものと言えるだろう。最新のコネクティビティ技術=インターフェイスをイノベーションの核としてとらえているあたりにも、インテリアのそこかしこにバイクイメージを思い切りよく盛り込むなど、かなり攻めていた初代に通じるものがあるような気がする。
残念ながら2代目ジュークは待望されつつも日本市場に導入される気配はいまだない。けれど、日産の未来を支えるBEVラインナップの一翼を担う存在として、注目度の高いコンパクトクロスオーバージャンルにきっちりバリューのある「強い」ネーミングを投入・・・というシナリオは、なかなかに筋が通っていると思う。そろそろ、期待してもいいだろうか。