ジャパンモビリティショーでホンダはさまざまなモビリティを出展しているが、もっとも現実度が高いのが、「プレリュード コンセプト」だろう。会場で展示車両を前に、開発陣から話を伺った。

バッテリーEVではなく、ハイブリッドを採用

画像: 開発を担当した四輪事業本部 四輪開発センター LPL(ラージ プロジェクトリーダー)/チーフエンジニアの山上智行氏。

開発を担当した四輪事業本部 四輪開発センター LPL(ラージ プロジェクトリーダー)/チーフエンジニアの山上智行氏。

2022年4月の四輪電動ビジネス説明会で、ホンダはスポーツEVの開発も進めており、フラッグシップとスペシャリティの2モデルをグローバルに投入するとアナウンスしていた。

今回、ジャパンモビリティショー2023において、そのスペシャリティモデルとしてお披露目されたのが「プレリュード コンセプト」だ。車名が示すようにコンセプトカー然としたものかと思って展示車両を見ると、完成度はきわめて高い。保安基準などの問題はあるだろうが、ほぼこのまま市販化できそうな仕上がりだ。

しかも、このプレリュード コンセプトは、バッテリーEVではなく、ハイブリッドを採用しているという。開発を担当した四輪事業本部 四輪開発センター LPL(ラージ プロジェクトリーダー)/チーフエンジニアの山上智行氏は、現行型のシビックの開発責任者だ。ということは、シビック e:HEVがベースとなっているようだ。駆動方式は明言されていないが、FWDということになるだろう。

発表前は、当然ながらバッテリーEVでの登場と考えていた身としては、意外に思った。だが、今後のホンダの電動化はどうあるべきか、現代のニーズなどを踏まえて、本格的な電動化に入る前のモデルとして、このプレリュード コンセプトを送り出したという。また、かつてのプレリュードを愛したジェネレーションXから、その子にあたるジェネレーションZまで、家族に合ったクルマであり、それはつまり、乗る人にゆとりや特別な時間を与えてくれるクルマであることを目指している。

1980年代後半から90年代前半にかけて、一世を風靡したスペシャリティカー「プレリュード」。その車名は、英語で「前奏曲」や「先駆け」という意味なのだが、つまり、ホンダの本格的な電動化の前奏曲や先駆けという意味合いも込めて、この車名が与えられた。開発当初から決まっていたわけではないが、結果的にこの名を与えることに反対する者はいなかったという。

This article is a sponsored article by
''.