1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、フェラーリ モンツァ SP1/SP2だ。

フェラーリ モンツァ SP1/SP2(FERRARI MONZA SP1/SP2:2018)

画像: 左がSP2、右がSP1。ボディスタイルは基本的に同じ。大きな違いはシングルシーター(SP1)か2シーター(SP2)かだ。

左がSP2、右がSP1。ボディスタイルは基本的に同じ。大きな違いはシングルシーター(SP1)か2シーター(SP2)かだ。

2018年9月、フェラーリは本拠地のマラネロで、クラシカルなスタイリングに最新技術を投入した2台のモデルを発表。同年10月のパリ モーターショーで一般公開した。その名は「モンツァSP1/SP2」。モンツァとはF1イタリアGPなどが開催されることで有名なサーキットの名、また1950年代のレーシング フェラーリだった750モンツァや860モンツァをインスパイアしている。

モンツァSP1とSP2は、フェラーリの新しいコンセプトによる限定モデルのシリーズ、「イコーナ」の第1作となる。イコーナ(Icona)とはイタリア語でアイコンの意味で、過去のフェラーリのアイコン的な名車のパッションを現代風に甦らせるというのがコンセプトだ。

モンツァSP1とSP2は基本的には同じボディスタイルだが、SP1はトノカバー付きのシングルシーターで、SP2はカバーを取り払い助手席後ろにもフライングバットレス風ロールバーを設けた2シーター。ベースモデルは812スーパーファストだ。

シンプルに徹して往年のバルケッタ スタイルを再現したボディの外板はカーボンファイバーが主体で、乾燥重量はSP1が1500kg、SP2が1520kgと812スーパーファストより大幅に削減。しかもルーフはもちろんウインドスクリーンも装着されない古色然としたオープンスタイルながら、空力的な仕掛けにより走行中のドライバーへの風圧を抑えている。

ロングノーズのボンネット下にフロントミッドシップ搭載されるパワーユニットは65度V型の12気筒 DOHCだが、歴代のV型12気筒フェラーリでは最強の最高出力である810psを発生する。軽量なボディも相まって、公称最高速は300km/h以上、0→100km/h加速は2.9秒というパフォーマンス。まさに異次元感覚のオープンエアドライビングが味わえる。

モンツァSP1/SP2は、2台合わせて499台の限定生産モデル。499名の幸運なオーナー候補はフェラーリがリストアップした。SP1かSP2か、好きなほうを選ぶことができたが、2台を所有することはできない。ちなみに価格は300万ドル(当時のレートで約3億4000万円!)くらいと噂されているが定かではない。

画像: 2シーターのモンツァ SP2。全長とホイールベースはベース車の812スーパーファストと同じ。しかし全幅は25mmほど幅広く、全高は20mmほど低められている。

2シーターのモンツァ SP2。全長とホイールベースはベース車の812スーパーファストと同じ。しかし全幅は25mmほど幅広く、全高は20mmほど低められている。

フェラーリ モンツァ SP1/SP2 主要諸元

●全長×全幅×全高:4657×1996×1155mm
●ホイールベース:2720mm
●車両重量:1500kg(SP2は1520kg)
●エンジン種類:65度V12 DOHC
●総排気量:6496cc
●最高出力:810ps/8500rpm
●最大トルク:718Nm/7000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・90L
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●タイヤサイズ:前275/30ZR21、後315/30ZR21

画像: amzn.to
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