創立から110年間で11万台のクルマを生産
東京・青山にあるアストンマーティン 青山ハウスにおいて、アストンマーティンのチーフクリエイティブオフィサーであるマレク・ライヒマン氏によるデザインセミナーが開催された。
![画像: アストンマーティンは、自然界に存在し美しいとされる黄金比の法則に基づきデザインされ、時代を超えたバランスのよいプロポーションを実現している。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/11/01/493c17c39274748015a434d96148022511c88dc0_xlarge.jpg)
アストンマーティンは、自然界に存在し美しいとされる黄金比の法則に基づきデザインされ、時代を超えたバランスのよいプロポーションを実現している。
当日はF1日本GP開催直前ということもあり、アストンマーティンF1チームのアンバサダーを務める元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサ氏も登壇。かつてフォーミュラ3やフォーミュラニッポンに参戦し、日本にいた経験やアンバサダーについても語ってくれた。
ライヒマン氏によるデザインセミナーはまず、アストンマーティンの歴史を振り返るところから始まった。1913年の会社設立から110年間で11万台の車両が生産されるが、トヨタなら3日間で作ってしまうその生産台数はアストンマーティンには希少性があるという。
「DB9はアストンマーティンにとって、現在のモデルの始まりでもありました。それは接着アルミニウム構造の採用です。溶接ではなく接着という手法を採り軽量化を図ったモデルです」
ほかにONE-77やDB12やヴァンテージ、アストンマーティンの各モデルの解説を行った。
電気自動車になってもアストンマーティンの美しさは変わらない
続いて、デザインのDNAについては、「カーデザイナーは、自動車エンジニアなしには存在し得ません。エンジニアとカーデザイナーは、製造部門の人たちなしには存在し得ません。そのトライアングルはとても重要な部分であり、そのトライアングルの中にいる全員が、こだわりを持たなければならない。またデザインの基本理論は黄金比で、それは自然の中に存在します。たとえばオウムガイは、この黄金比例の法則に当てはまります。幅、高さのセグメントの比率が1/3から2/3になります。自然や数学が美しい物体を作り出すことを考えると、私たちカーデザイナーは黄金比に沿ってデザインをしています」
最後にライヒマン氏は電動化について語った。「私たちは将来へ向けて電動化モデルを開発しておりますが、デザイナーとしては本当にエキサイティングしています。V8やV12という制約を持たなくてよいわけです。その制約が取り除かれ、信じられないほど小さいクルマにすることが可能です。電気自動車になっても美しさは変わることはありません」
![画像: 2023年5月にワールドプレミアされたDBシリーズの最新モデルDB12の前で説明するライヒマン氏。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/11/01/11d6f41f5e13849eff2066aa17885254b530b8e2_xlarge.jpg)
2023年5月にワールドプレミアされたDBシリーズの最新モデルDB12の前で説明するライヒマン氏。
![画像: アストンマーティンF1チームのアンバサダーを務めるデ・ラ・ロサ氏。マシンのドライブや開発には関わらず、基本的にはチームをサポートしているという。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/11/01/581d7aca2d4bb0c783c9a89f9bb3b43399442f1f_xlarge.jpg)
アストンマーティンF1チームのアンバサダーを務めるデ・ラ・ロサ氏。マシンのドライブや開発には関わらず、基本的にはチームをサポートしているという。