バーレーンは暑さと強風にどう対応するかがポイント
開幕戦バーレーンGPの見どころは、まず各チームのニューマシンのパフォーマンスがどうかという点だろう。開幕前のテストでは、予想どおり、レッドブル、フェラーリ、メルセデスが好タイムをマークしたが、どのチームも手の内をすべて見せているわけではないので、新たなシーズンを迎えて勢力図にどのような変化があるのか、開幕戦の初日のフリー走行にまず注目だ。

F1グランプリ開催のため、2004年に砂漠地帯の中に建設されたバーレーン・インターナショナル・サーキット。
バーレーンGPが行われるバーレーン・インターナショナル・サーキット(正式名称=Bahrain International Circuit)は、F1グランプリ開催のため、砂漠地帯の中に建設されたレーストラック。レース好きのバーレーン王国皇太子の構想で、首都マナマから南に約34km程離れたサヒールに建設された。その地名からサヒール・サーキットとも呼ばれている。
コースは全長5412m、4本のストレートに15のコーナーを組み合わせたストップ&ゴー型のサーキットで、横方向のグリップよりも縦方向のトラクションとブレーキングが重要となる。
砂漠地帯のため雨の心配はまずないが、強い風と周囲の砂漠からやってくる砂塵が大きな問題となる。強い風は空力を追求したF1マシンの挙動を乱し、その強い風に乗って運ばれる砂が路面を汚してタイヤにダメージを与える。
また、昼と夜の寒暖差が大きく、昼間のアスファルトの温度は45度に達する一方で、夕方になると少なくとも15度下がる。暑さはエンジンやタイヤにとって大きな課題で、予選や決勝の開始は日中の陽射しを避けて夕方の時間にスケジュールされる。そのため昼間の走行データはあまり参考にならない。

バーレーン・インターナショナル・サーキットのコース図。全長5.412km、4本のストレートに15のコーナーが組み合わされたストップ&ゴー型レイアウト。高低差が少なくランオフエリアが広く安全性が高いため、激しいバトルが繰り広げられる。