ホンダの聖地のひとつ、ホンダコレクションホールが3月1日にリニューアルオープンした。その見どころを、6回に分けてお伝えする。パート1はまず、リニューアルの概容についてレポートする。
時代ごとにフロアを4つに区分。それぞれの特徴を解説
ツインリンクもてぎ内にあるホンダコレクションホールはホンダ創立50周年を記念して1998年に開設した歴史博物館で、これまでは3フロアに時の流れに沿って、市販車、レーシングカー、バイク、レーサー、汎用製品などをジャンル別に展示していた。それを75周年となったのを機に3カ月の閉館を経てモデルチェンジしたのである。
エントランスホールに入ると、マン島TTレースで活躍したバイクのRC143、F1初優勝をもたらしたRA272、庶民の足となったスーパーカブC100、どこでも電気を可能にした発電機E300、ホンダ初の乗用車の最終版S800が手迎えてくれる。
その1960年代の歴史の先には最新版ホンダジェットのエリートⅡが置かれる。胴体のみだが室内に入り自家用感覚も体感できる。そう、ここにホンダの「創業から現在まで」が象徴されている。
2階に上がると今回のリニューアルの意図が一目瞭然になる。南フロアは「ホンダの創業~1970年前後」。ここからはすべて時系列でホンダ製品が並ぶ。クルマあり、バイクあり、汎用製品ありとジャンルは交錯する。創業時の自転車補助エンジンから始まり、マン島TTレースやF1への挑戦を経て、ホンダZまでが並ぶ。
北フロアは「1970年前後~1885年前後」。空冷にこだわったDDACに始まり、マクラーレンホンダMP4/4を経て、復帰“軽”のトゥデイまで。当然、一時代を築いたバイクたちを挟んでの展示となっている。