発表以来、世界中で大人気となっている「ID. BUZZ」
2022年3月に登場した「ID. BUZZ」は、ワーゲンバスという愛称で親しまれてきた「タイプ2」を次世代のBEVに置き換えたモデルで、タイプ2を彷彿とさせるシルエットとV字のモチーフを配したフロントマスクで、世界中で大人気となっている。
2023年6月にはホイールベースを250mm伸ばして3238mmとした「ロングバージョン」が登場。ベースは2列シートの5人乗り仕様となるが、ロングバージョンには3列シートの7人乗り、6人乗りも用意される。
一方「GTX」は、ホットハッチの「GTI」や強力ディーゼルエンジン搭載の「GTD」、プラグインハイブリッドの「GTE」と並ぶスポーツモデル。「GTX」はパフォーマンスとともに快適性、プレミアム性を重視したモデルと位置づけられる。
現在、GTXは、電動SUVの「ID.4」と電動SUVクーペの「ID.5」』、コンパクトEVの「ID.3」、最高峰EVワゴンの「ID.7ツアラー」にラインナップされている。
電動ミニバン「ID. BUZZ」の高性能バージョン「ID. BUZZ GTX」
つまり、今回発表された「ID. BUZZ GTX」は、電動ミニバン「ID. BUZZ」の高性能バージョンということになる。このGTXにも、ベーシックなホイールベースとロングホイールベースバージョンの両方が設定される。
パワートレーンは、「ID. BUZZ」はフロア下に77kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、リアアクスルに配置したモーターで後輪を駆動するが、「ID. BUZZ GTX」ではリアアクスルに加えてフロントアクスルにも電気モーターを搭載して、2モーターで全輪を駆動する。
モーターも「ID. BUZZ」が最高出力204psであるのに対して、「ID. BUZZ GTX」ではフロントが109ps、リアが286psと強力。システム全体のパワーは340psを発揮する。
その結果、パフォーマンスは0→100km/h加速6.5秒、最高速160km/h(リミッター作動)と発表されている。
牽引能力も力強く、ベーシックなホイールベースのバージョンでは最大1800kg、ロングホイールベースでは1600kgを実現。 トレーラーとしても活躍できる性能を持っている。なお、リチウムイオンバッテリーはふたつのサイズが用意され、最大200 kW (最大充電容量) のDC急速充電ステーションまで対応し、26分で10%から80%に充電できる。
「ID. BUZZ GTX」は今年夏より欧州で販売を開始。「ID. BUZZ」の日本導入がますます楽しみとなってきた。