2024年3月29日から30日に東京・有明で行われたフォーミュラE Tokyo E-Prix。日本で初めての公道で電動自動車のフォーミュラカーによるレースが行われ、前例のないイベントにも関わらず、決勝日には2万人もの人々が足を運んだ。今回のTokyo E-PrixでフォーミュラEを知り、興味を持った方も多いだろう。今回はフォーミュラEとはどのようなスポーツなのか、また注目したいポイントやルールについて解説する。
回生エネルギーを利用した駆け引きも勝利のカギ
そしてもうひとつ注意して見ておきたいのが、電気残量だ。電気量は決まっており、はじめから最後まで全開で走るとガス欠ならぬ電欠でゴールすることができない。そのためドライバーは常に電費を気にしながら走らなければならないのだ。
ライバルとのバトルを繰り広げながらも、ブレーキング時の回生エネルギーを利用してエネルギーをセーブするなど電費走行も求められる。フォーミュラEでは、クラッシュなどが発生した際に出動するSC(セーフティカー)の出動時間によって周回数が増える。(サッカーでいうところのアディショナルタイム)
ドライバーやチームはゴールから逆算してエネルギーのマネジメントを行うが、上記のようにシチュエーションによって周回数が変わるため、その場の状況に応じて作戦を再構築しながら走らなければいけない。それでもぴったり電池残量0でゴールするドライバーの技術には脱帽だ。
バトルはもちろんだが、各ドライバー・チームの作戦や動きを注視するとレースの凄さや難しさ、チームスポーツの側面が見えてきてよりレースを楽しめることができるので注目してみてほしい。
東京E-Prixに次いで13日と14日には、イタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで2日連続のラウンド6、ラウンド7を開催、その後、モナコにおいてラウンド8が展開される。まだまだ見どころたっぷりの今シーズン、海外イベントの動向にもしっかり注目しておきたい。