2010年10月、フォードのコンパクトSUV「Kuga(クーガ)」の日本導入が開始された。エクスプローラーなどタフな大型SUVで知られるフォードから登場したコンパクトSUVとして、また久々の欧州フォード製のモデルとして大きな注目を集めた。 SUVの概念を超えると言われたドライビングダイナミクスはどのようなものだったのか。今回は上陸後間もなく行われた国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年12月号より)

アップダウンのあるコースが楽しいと思える内容

試乗に設定されていたのは主にアップダウンのあるワインディングを走るコース。これだけでも、フォードのKugaに対する自信が見てとれる。

実際に体感した走りも最高出力200ps/最大トルク320Nmのパワースペックにひ弱さを感じる場面はなく、2.5L直5ターボも高回転域までスムーズに回りとても軽快な走りだ。コーナリング時の姿勢変化は大きいが、しっかりと路面を掴んでいることがドライバーに伝わってくるので安心してアクセルペダルを踏み込んでいける。

アップダウンのあるコースが楽しいと思えるSUVは多くないが、Kugaはそう思える出来映えだ。ただ、セレクトモードを使っている時に、メーター内のシフトポジションが遅れて表示されるところは違和感を感じた。

不満はほとんどないと言っていいKugaだが、やはり純正でナビは欲しい。Kugaのオーディオは独特の形をしているため後付けのナビをインストールすることで室内の雰囲気は一変してしまうからだ。最初から用意されているナビを使ってみたいと思ったのは私だけだろうか。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:村西一海)

画像: エンジンはスタートボタンで始動、左側Aピラーにはサイドビューカメラが用意される。

エンジンはスタートボタンで始動、左側Aピラーにはサイドビューカメラが用意される。

フォード Kuga タイタニウム 主要諸元

●全長×全幅×全高:4445×1850×1715mm 
●ホイールベース:2690mm 
●車両重量:1670kg 
●エンジン:直5DOHCターボ
●排気量:2521cc
●最高出力:147kW(200ps)/6000rpm
●最大トルク:320Nm(32.6kgm)/1600 -4000rpm
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:4WD
●車両価格:378万円(2010年当時)

 

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