ホンダの聖地のひとつ、ホンダコレクションホールが3月1日にリニューアルオープンした。その見どころを、6回に分けてお伝えする。パート3は2階の北フロアの展示内容について。「みんなを喜ばせたい」「技術力で世界に挑戦する」ことを目指して始まった「情熱の時代」を、レポートする。

会社創立18年にして世界の頂点を制した奇跡

4輪は63年の軽トラックのT360に始まる。ここでは初の乗用車S500と合わせて展示。そしてホンダはクルマを作り始めて間もないのにもかかわらず無謀にもF1に討って出る。それもシャシまでも自製で、だ。

画像: 右のT360は、4気筒DOHCエンジンをアンダーフロアにミッドシップ。スポーツトラックの異名は伊達ではなかった。その隣に寄り添うS500は、言うまでもなくピュアなオープン2シーター。形は違えど、根底に流れるスピリットは寸分の違いもありはしない。

右のT360は、4気筒DOHCエンジンをアンダーフロアにミッドシップ。スポーツトラックの異名は伊達ではなかった。その隣に寄り添うS500は、言うまでもなくピュアなオープン2シーター。形は違えど、根底に流れるスピリットは寸分の違いもありはしない。

挑戦2年目の66年、最終戦メキシコGPで念願の初優勝。そのRA272の他、1,5Lから3LとなったRA300とRA301の3台が並ぶ。会社創立わずか18年でマン島TTレース制覇とF1勝利を手にしたのだから快挙としか言いようがない。

67年にはホンダを量産メーカーへと飛躍させるモデルが登場する。軽乗用車N360である。バイクのCB450譲りの30ps版空冷2気筒SOHCエンジンを搭載したFFで、最高速115km/hの高性能にもかかわらず破格の31.3万円でたちまち大ヒット。

ホンダは軽自動車市場をリードすることに。この時点でも創業からわずか30年に過ぎなかった。ここでは派生モデルでもあるホンダZとバモスホンダも展示する。

バイクメーカーから一気に自動車メーカーへ、このフロアには70年代向けて一気に駆け抜けたホンダの情熱が満ち溢れている。(本文:河原良雄/写真:伊藤嘉啓/写真解説:Webモーターマガジン編集部)

画像: 実用性だけでなく、おしゃれで楽しくて・・・それこそが、当時のホンダ開発陣が求めた「自分たちが乗りたいクルマ」だった。軽乗用車N360をベースにクーペライクなフォルムをまとったZ(写真左)を、TN360をベースにどこかペット的なバモスをそれぞれ開発。「カッコよさ」に新たな目線を加えた。

実用性だけでなく、おしゃれで楽しくて・・・それこそが、当時のホンダ開発陣が求めた「自分たちが乗りたいクルマ」だった。軽乗用車N360をベースにクーペライクなフォルムをまとったZ(写真左)を、TN360をベースにどこかペット的なバモスをそれぞれ開発。「カッコよさ」に新たな目線を加えた。

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