第9戦はキャシディが大逆転で今季2勝目を挙げる!
レース前に行われた予選では、苦戦が続いていたエドアルド・モルタラ(MAHINDRA RACING)が今季初のポールポジションを獲得。ポールポジション獲得によりモルタラは今季初となるポイントを獲得している。
2番手と3番手にはストフェル・バンドーン(DS PENSKE)、ジャン-エリック・ベルニュ(DS PENSKE)のDSペンスキー勢が続いた。
ランキング首位のパスカル・ウェーレイン(TAG HEUER PORSCHE FORMULA E TEAM)は6番グリッド。ランキング2位のニック・キャシディ(JAGUAR TCS RACING)が9番手、前戦モナコを制したミッチ・エバンス(JAGUAR TCS RACING)は10番手からのスタートとなった。
40周の決勝レースは予想することが難しい展開に。スタートはポールシッターのモルタラがトップのままターン1を通過し、早くも3周目にアタックモードを使用し5位までポジションを下げた。
エネルギーマネジメントのため、トップでレースを引っ張ることを避けたモルタラに代わりウェーレインがトップに浮上。しかし、ウェーレイン、DS勢も続々とアタックモードを使い、トップが常に入れ替わることになる。
11周目、セバスチャン・ブエミの代役参戦となったジョエル・エリクソン(ENVISION RACING)が右リヤのサスペンションを痛めコース上にストップ。車両撤去のため、セーフティカーが出動した。
17周目にレースが再開されると、各車2度目のアタックモードを消化していく。コース幅が広いコースレイアウトも相まって、順位が頻繁に入れ替わるレースとなった。
30周目にはマキシミリアン・ギュンター(MASERATI MSG RACING)がクラッシュし、2度目のセーフティカー出動となる。
この時点でエバンスが首位に立つも、唯一アタックモードを消化できておらず、2番手につけるウェーレインや3番手のオリバー・ローランド(NISSAN FORMULA E TEAM)が虎視眈々とトップの座を狙う。
34周目にレース再開。今回は2度のセーフティカーが出動し、隊列の整理にも時間がかかったこともあり、アディショナルラップは6周に設定された。
レース終盤に首位に立ったのはベルニュ。そのベルニュを追ったのは、ウェーレインでもローランドでもなく、一時最後尾にいたキャシディだった。
キャシディは中盤まで21番手を走っていたが、エネルギーをマネジメントしており、2度目のSCで順位をあげると、さらに前方で起こったクラッシュを切り抜け、終盤にきて2位に浮上していたのだ。
2位に上がったキャシディは温存していたエネルギーを使い、ベルニュを攻略しトップに浮上。さらにリードを築いていき、大逆転でのトップチェッカーを受けた。
終始上位でレースを進めていたベルニュは悔しい2位、3位にはローランドが入っている。4位にはウェーレインを押さえ込んだエバンスが入った。前戦モナコにつづき、今大会でもジャガーのチームプレイが光り、キャシディがウェーレインに9ポイント差をつけランキング首位に浮上している。