ほぼ倍近い価格差に相応しい「差別化」が気になる
アルファロメオの中でも、「QUADRIGFOGLIO(クアドリフォリオ)」はどれほどに特別なのか。

「RACEモード」では、シフトチェンジのたびに心地よいハブリング音を楽しむことができた。
端的に言って、プライスタグを見ればよくわかります。
今回、特集内で紹介しているジュリアの場合、VELOCE(ヴェローチェ):697万円に対し、クアドリフォリオ:1357万円と、ほとんど2倍の価格がついてます。プレミアムSUVのステルヴィオでも、ベースモデルのTIが753万円、ヴェローチェが809万円とかなり拮抗しているにも関わらず、クアドリフォリオ1400万円とぶっちぎりの存在感を放ちます。
もちろん価格がすべての価値を物語るわけでは、けっしてありません。けれどそこに、なにがしかの圧倒的な違いがあることは想像に難くないでしょう。

クアドリフォリオにだけ搭載されるこのV6ユニットは、2015年に発表されてから今に至るまで、世界的に高評価を集め続けている稀有な存在だ。巡航領域でも相当に力強く、長距離を走っても疲れにくいという。
たとえばそもそも、搭載されるエンジンが違います。ジュリア ヴェローチェは2L直4ターボで280ps/400Nmなのに対して、ジュリア クアドリフォリオはスペシャルな2.9L V6ツインターボで510ps/600Nm。これもまた、わかりやすい差別化と言えそうです。
後者の最高速度は300km/hを超えるなど、強心臓から生まれる絶対性能は、やはり圧倒的です。それでは、常日頃から「交通の流れをリードしなくては気がすまない!」というタイプではないドライバーの場合は、ぶっちぎりの価格差が生む「恩恵」を実感することはできないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはけっしてありません。