車両規則大幅改定を前にトップドライバーの争奪戦も
F1グランプリは2026年シーズンから車両規則が大きく変更されることが決まっており、来季2025年シーズンまではほぼ現状のレギュレーションで行われることになっている。
そのため開発の現場ではすでに新しい車両規則の下で熾烈な競争が始まっているが、レースの現場では開発の進んだ成熟したマシンで拮抗した戦いが繰り広げられている。
こうした中、2026年シーズン以降もふまえたドライバーズ獲得争いも進んでいて、すでにルイス・ハミルトンの2025年からのフェラーリ移籍、ニコ・ヒュルケンベルグの2025年からのザウバー(2026年からは実質アウディ)移籍が発表されている。
ちなみに、ホンダは2026年からアストンマーティンにパワートレーンを供給することになっている。
F1参戦4年目、トップを狙えるドライバーに成長
角田裕毅はホンダの育成プログラム出身で、国内のFIA F4日本選手権でチャンピオンを獲得して渡欧、17歳でレッドブルジュニアチーム入りを果たすと、2020年にFIA F2選手でシリーズ3位を獲得してスーパーライセンスを取得。2021年シーズンからF1への参戦を開始し、2021年第22戦アブダビGPで自身最高位となる4位を獲得して注目を集めた。
角田はその後も着実にF1で経験を重ね、F1グランプリ4年目の今シーズンのドライバーズランキングでは10位(第8戦モナコグランプリ終了時点)となっている。
角田が引き続きホンダが技術支援を行うパワーユニットを搭載したマシンを駆り世界最高峰の舞台で走ることは、ホンダにとっても大きな意味を持つことになりそうだ。
■ホンダ・レーシング(HRC)渡辺康治 代表取締役社長
「角田選手のF1参戦継続決定、大変うれしく思います。世界最高峰レースのし烈な戦いの中、天性の速さに加え、着実に安定感と存在感を増している角田選手の姿は、世界中の多くの人々に夢と勇気を届けてくれています。これからもホンダの育成プログラム出身ドライバーとして、そして日本を代表するドライバーとして世界の舞台で活躍する選手であり続けることを期待しています。HRCとしてのRBへの技術サポートを含め、ホンダはこれからも角田選手の成長と活躍を応援していきます」
■角田裕毅選手のプロフィール
生年月日:2000年5月11日生まれ
出身地:神奈川県相模原市
レーシングキャリア
2016年:鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)卒業
2017年:JAF-F4 東日本チャンピオン/FIA F4日本選手権 3位
2018年:FIA F4日本選手権 チャンピオン
2019年:FIA F3選手権 シリーズ 9位(1勝/表彰台3回)
2020年:FIA F2選手権 シリーズ 3位(3勝/表彰台7回/PP4回)
2021年:F1世界選手権 年間ドライバーズランキング14位(最高位4位)
2022年:F1世界選手権 年間ドライバーズランキング17位(最高位7位)
2023年:F1世界選手権 年間ドライバーズランキング14位(最高位8位)