9月22日、スポーツランドSUGOでスーパーGT第6戦「2024 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE」が行われた。シーズンもあと残り3戦となり、重要な1戦となる今大会だったが生憎の天候に。波乱の多いサーキットでウェットコンディションとなった今大会、例年通り予測不能なバトルが展開された。(文:河村大志/写真:GTA)

GT300は65号車が連勝でランキングトップに

悪天候の影響で予選がキャンセルとなった今大会。公式練習の順位がグリッドに反映されることとなり、20号車シェイドレーシング GR86 GTがポールポジション獲得。2番グリッドに念願の今季初優勝を狙う61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番グリッドには今季2勝目を狙う777号車D'station Vantage GT3がつけている。

ランキングトップの2号車muta Racing GR86 GTは9番グリッドからスタート。僅差でランキング2位につける65号車LEON PYRAMID AMGは15番手、ランキング3位の88号車VENTENY Lamborghini GT3は後方18番手からのスタートを余儀なくされている。

決勝は3周のセーフティカーランを経て、4周目からレースがスタート。 

画像: ポールシッターの20号車が先頭でレースがスタート。

ポールシッターの20号車が先頭でレースがスタート。

ポールシッターの20号車を先頭に、45号車、7号車のミシュラン勢がちょい濡れの路面で速さを見せる。

上位争いでは45号車のペースが良く、14周目に20号車でオーバーテイクしトップに浮上。ステアリングを握るケイ・コッツォリーノは序盤に10秒以上のマージンを築く力走を見せる。

トップの座を奪われ、3位を走っていた20号車の右リヤタイヤが脱落するアクシデントが発生。ハブが折れており、早くも戦線離脱となってしまった。

その後ろでは、いち早くドライタイヤに交換したアウトラップで25号車が他車と接触しSPコーナーのアウト側でストップ。車両の撤去のためセーフティカーが入り、45号車が築いたリードは失われてしまう。

リスタートが切られ、45号車はトップをキープしながら走行。しかし、その背後には7号車が食らいつき、65号車が3位にジャンプアップしていた。

40周あたりになると、ドライタイヤを履く車両のラップタイムが先頭集団より速くなってきた。これを見て2号車、88号車らがピットに入りスリックに交換。

そんな中、11号車がバックストレートでクラッシュしたことから、セーフティカーを見越して多くの車両がピットに向かう。

その後、FCY、そしてSCと出されていき、48周目にレースが再開。トップの45号車はコッツォリーノから女性ドライバーのリル・ワドゥーにスイッチ。このシリーズ初の女性ドライバーの優勝が現実味を帯びる中、65号車が迫る。しかし、ワドゥーはミスを犯すことなく冷静に65号車を抑え込んでいく。

画像: ミスのない走りで65号車を抑え込んでいく45号車のステアリングを握るリル・ワドゥー。

ミスのない走りで65号車を抑え込んでいく45号車のステアリングを握るリル・ワドゥー。

決め手がない中でも65号車は諦めない。67周目の最終コーナーで並びかけると1コーナーで45号車をオーバーテイクし首位に浮上した。

その後は着実に2位以下にギャップを築いた65号車が優勝。天候を味方にし、前線に続く連勝となった。2位は45号車、3位には777号車が入っている。

画像: 連勝しチャンピオン争いで独走状態となった65号車。

連勝しチャンピオン争いで独走状態となった65号車。

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