2011年1月、アディダスとのコラボレーションによって特別なゴルフGTI「ゴルフGTIアディダス」が日本市場に登場した。メカニズムそのものに大きな変更はなかったが、18インチタイヤに専用デザインのホイールを装着、アディダスモデルらしい演出で人気を呼び、車両価格がゴルフGTIのわずか30万円高の398万円ということもあり、たちまち完売となっている。Motor Magazine誌では、早速このモデルの試乗テストを行っているので、今回はその時の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2011年3月号より)

足まわりを中心とした専用セッティング

2010年5月、オーストリア・ヴァルターゼーで開催されたGTIミーティングに姿を現して注目を集めたモデル。それがこのゴルフGTIアディダスだった。サッカー・ワールドカップの開幕直前ということもあって、ドイツの人気スポーツ用品メーカーのアディダスとのコラボレーションが実現したのだった(ちなみにドイツ代表チームのユニフォームもアディダス)。

このモデルは欧州ですぐに販売が開始されたが、そのあまりの人気に生産が間に合わず、そのため日本導入が遅れ、ようやくの発表となった。

アスリートの足を支えてきたアディダスと走りの良さで定評のゴルフGTIのコラボレーションだけに、その特徴は足まわりを中心とした専用セッティングと装備ということになる。

足下を支えるタイヤは225/40R18(試乗車はコンチネンタルのコンチスポーツコンタクト2を装着)、ホイールは専用デザインの7.5Jを採用。アディダスらしいアスリートの足ということなのだろう。足の良さをシンプルに追求すべく、あえてDCCアクティブシャシコントロールは設定されていない。通常ゴルフGTIで18インチタイヤを選択するとDCCがセットで装備されるので、これまでにない組み合わせということになる。

メカニズムそのものに大きな変更はなく、211ps仕様の2.0TSI+6速DSGというパワートレーンにも変わりはないので、走りに大きな違いは感じられないが、18インチタイヤを可変ダンパーなしで履きこなす足はやはりやや硬めとなる。自信を持ってセッティングし直したという足は、速度を上げるにつれ、しっとりと落ち着いてくる感じだ。

画像: ボディカラーはカタログモデルにはない、専用のオリックスホワイトパールエフェクト。LEDリアコンビランプも装備する。

ボディカラーはカタログモデルにはない、専用のオリックスホワイトパールエフェクト。LEDリアコンビランプも装備する。

魅力的なアイテムを装備、車両価格は398万円

このほか、シートはアディダスの3本ストライプが入った専用レザー&ファブリック、シフトノブは初代GTIを彷彿とさせるゴルフボール型、リアコンビランプはゴルフRゆずりのLEDタイプに変更されている。Bピラーに輝くアディダスのエンブレム、サイドシルの専用キックプレートもファンにはたまらないだろう。

ボディカラーは専用のオリックスホワイトパールエフェクト。通常モデルのキャンディホワイトとはまた異なる、質感の高い塗装だ。

販売台数はわずか350台。正式発表されたばかりだが、すでに注文が殺到、完売が近いという情報もある。通常のゴルフGTIが納車待ちの状況が続いている中、398万円という価格も魅力で、このモデルが注目されるのは当然だろう。(文:Motor Magazine編集部 松本雅弘/写真:井上雅行)

画像: 専用デザインの18インチホイール&タイヤ(試乗車はコンチネンタル コンチスポーツコンタクト2 225/40R18装を着)。

専用デザインの18インチホイール&タイヤ(試乗車はコンチネンタル コンチスポーツコンタクト2 225/40R18装を着)。

画像: シートはadidasのロゴ、adidasの3本ストライプが入った専用レザー&ファブリック。

シートはadidasのロゴ、adidasの3本ストライプが入った専用レザー&ファブリック。

限定車「フォルクスワーゲン ゴルフGTI アディダス」主要諸元

●全長×全幅×全高:4210×1790×1460mm
●ホイールベース:2580mm
●車両重量:1400kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●排気量:1984cc
●最高出力:155kW(211ps)/5300-6200rpm
●最大トルク:280Nm/1700-5200rpm
●トランスミッション:7速DCT(DSG)
●駆動方式:FF
●10・15モード燃費:13.0km/L
●タイヤサイズ:225/45R17
●0→100km/h加速:6.9秒
●最高速:238km/h 
●車両価格:398万円(2011年)

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