エネルギー効率がさらに進化した「GEN3 EVO」を導入
今年3月に東京で開催されて大きな話題となったABB FIAフォーミュラE世界選手権は、来季シーズン11より新型マシン「GEN3 EVO」を導入されるなどマシンレギュレーションが変更され、新しい戦いが展開される。
![画像: 2024/2025年シーズン11用「GEN3 EVO」。「GEN3」をもとに、駆動方式、モーターなどが変更されている。写真はDS ペンスキー のニューマシン「Gen3 Evo DS E-TENSE FE25」。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/10/18/914cf0a3d4e207e377d4f144d6c37a245176a541_xlarge.jpg)
2024/2025年シーズン11用「GEN3 EVO」。「GEN3」をもとに、駆動方式、モーターなどが変更されている。写真はDS ペンスキー のニューマシン「Gen3 Evo DS E-TENSE FE25」。
新たなフォーミュラEマシン「GEN3 EVO」は、現行マシンの「GEN3」をもとに開発され、パフォーマンスやエネルギー効率がさらに進化したのが特徴。現行「GEN3」では前輪に搭載されていたモーターはエネルギー回生にのみ使用されてきたが、「GEN3 EVO」ではこのモーターが前輪も駆動する4輪駆動となる。ただし、シーズン11では、4輪駆動の走行は、デュエル予選、スタート、アタックモード時に限られる。
一方で、モーターやソフトウェアもアップグレードされて、レースパフォーマンスは飛躍的に向上。0-100km/h加速は1.86秒、最高速は理論上320km/hに達するという。また回生効率も向上し、これまでレース中に必要なエネルギーの約40%が得られていたが、「GEN3 EVO」ではこれが約50%に高められた。
持続可能性も向上し、ハンコック製タイヤはリサイクル素材の割合を高めながらグリップ力が5~10%向上。シャシには天然素材やリサイクルされたカーボンファイバーが多くの部分に使われる。
新型マシン「GEN3 EVO」の導入により、レースはどう変わるのか、例年以上にプレシーズンテストが重要となりそうだ。