同じ年式、同じ走行距離でも「質感」が違ってくる
具体的に「個性」を感じるのはまず、乗り込んだ瞬間の「臭い」でしょうか。10年10万kmを過ぎていてもコンディションの良いクルマ=大切にされてきたと思しきクルマは、新車感がほのかに香ってくる時すらあります。
それはある意味ラッキーな出会い。として、次はできればエンジンをかけてエアコンを効かせてみましょう。展示場に並んでいるクルマは、おおむねエアコン洗浄など対策が施されていることが多いようなので気になることはないハズです。
もしもなんとなく水臭かったり黴臭かったりするときは、超注意です。ただカビっぽいだけならともかく、場合によっては水没(あるいは冠水)が疑われます。不自然に消臭剤臭がキツい時は、喫煙歴などが想像できます。
いずれにしてもこれからお付き合いを始める愛車候補なのですから、乗るたびに残念な気分にならないように「臭い」には注意しましょう。
また、当たり前と言えば当たり前ですが、大切に乗られていたクルマはたとえ現状車でも、清潔感が違っていました。内装材、とくにレザー系の素材感は保管状態次第で、「鮮度」の差がはっきり出てきます。
小物入れまわり、シフトまわりのパネルの小傷なども、前オーナーの扱いがわかりやすく想像できるところでしょう。正直、走行距離はひとつのメルクマールとなりますが、そういう細かいところの質感がキープされているクルマは、なんとなく安心感があります。
もっともさまざまなクルマを見てきて、とくに内装に関する印象の良しあしは、年式が古いほど高級車に分があることも実感しています。たとえば同じくらいの年月を経たさまざまな車種のインテリアを見てきた印象では、国産随一のプレミアムブランド「レクサス」は「やっぱ違うな~」と実感させられます。