2025年、フォルクスワーゲン ポロが誕生50周年を迎える。「ポロ」はビートルの後継車のひとつとして、すべての人が手頃な価格で購入でき、堅牢で壊れにくく、壊れても修理しやすく、合理的で実用的な小型車として登場。1975年3月に誕生して以来、6世代50年にわたって進化を遂げながら、世界中で多くの人々に愛されてきた。この「ポロ」はどのように進化してきたのか。ここではそのヒストリーを辿ってみよう。第4回は4代目ポロを紹介する。

4th Generation(2001-2009):丸4灯からハッピーフェイスへ

第3世代で飛躍的に進化したポロは、2001年に新しい顔とともに第4世代にスイッチした。ポロよりもさらにコンパクトなボディのルポが1998年に登場したこともあり、ボディサイズはさらに拡大し、全長が150mm、ホイールベースが50mm伸ばされて、これまでで最も居住空間の広いポロとなった。

エンジンのダウンサイジングが行われ、初めて3気筒エンジンが搭載されたほか、低燃費・低公害を追求した「ブルーモーション」の開発がスタートする一方、SUVのテイストを取り入れたライフスタイル志向の「ポロ ファン」も登場した。

安全性能向上も4代目の大きなテーマで、フロントエアバッグ、サイドエアバッグ、パワーステアリング、アンチロックブレーキ(ABS) 横滑り防止装置(ESC)が装備されている。

2005年には包括的なアップデートが行われ、ゴルフVに準じたハッピーフェイスと呼ばれるフロントマスクに変更。エクステリアが根本的に見直された。

画像: マイナーチェンジで後期型はゴルフVに準じたハッピーフェイスと呼ばれるフロントマスクに変更。

マイナーチェンジで後期型はゴルフVに準じたハッピーフェイスと呼ばれるフロントマスクに変更。

2006年には7年間のブランクを経て、「ポロ GTI」が4代目のこの後期型で復活。最高出力150psを発揮するターボチャージャー付き1.8Lエンジンを搭載した「ポロ GTI」は、車両重量がわずか1200kgと軽量で、俊敏な走りを見せた。さらに、最高出力180psの「ポロ GTIカップエディション」は出色の出来栄えだった。

「ポロ GTIカップエディション」は「ポロ カップ」のレーシングカーにインスピレーションを得て開発されたモデル。ポロは2代目の1983年からレーストラックに進出して「ポロ カップ」を開催していたが、1989年シーズンで終了。4代目となった2004年に再開され、それとともに「ポロ GTIカップエディション」が登場。0→100km/hまで7.5秒で加速し、最高速は驚異の225km/hを実現した。

2006年にはもうひつの注目モデル「クロスポロ」が登場している。これは前期型で登場した「ポロ ファン」のSUVテイストをさらに強調したモデルで、コンパクトクロスオーバーSUVとして大成功。「クロスポロ」はその後も進化を続け、現在の「T-Cross」につながっている。

2007年のフランクフルトモーターショーでは「ポロ GTI カブリオ コンセプト」が公開されて話題を呼んだ。機械式ソフトトップはZ字型に折りたたむことができ、広いトランクと後部座席を実現して注目されたが、残念ながら市販されることはなかった。

第3世代のヒットを受けて誕生した4代目ポロは、第3世代よりもさらに販売台数を伸ばし、9年間で410万台が生産された。

画像: 後期型で復活登場したポロ GTI。7年間のブランクを経て登場、最高出力150psを発揮するターボチャージャー付き1.8Lエンジンを搭載。

後期型で復活登場したポロ GTI。7年間のブランクを経て登場、最高出力150psを発揮するターボチャージャー付き1.8Lエンジンを搭載。

画像: 2006年に登場した「クロスポロ」。前期型で登場した「ポロ ファン」のSUVテイストをさらに強調したモデル。コンパクトクロスオーバーSUVとして人気となった。

2006年に登場した「クロスポロ」。前期型で登場した「ポロ ファン」のSUVテイストをさらに強調したモデル。コンパクトクロスオーバーSUVとして人気となった。

This article is a sponsored article by
''.