長距離移動や寒い地域はBEVの苦手分野で、また後輪駆動は雪道を走るのには向いていないといわれている。果たして本当にそうなのか。フォルクスワーゲンID.4プロ(BEV/RWD)でこうした「疑問」の解決に向かった。

雪国でBEV&RWDを使いたい!

画像: SUVらしく最低地上高は210mmを確保する。今回の旅では轍のある雪道などでその威力を発揮してくれた。

SUVらしく最低地上高は210mmを確保する。今回の旅では轍のある雪道などでその威力を発揮してくれた。

そもそもBEVは長距離が苦手だと思われている。苦手というより、充電が給油に比べて時間もかかるし面倒だということだろう。さらにBEVに寒さは大敵。エアコンを使用していれば、SOCもふだんより減ってしまうというイメージがある。さらに後輪駆動(RWD)は雪道を走るには向いていないと多くの人が思うところだ。4駆じゃなきゃ・・・って。

画像: 雪道では不利だと思われている後輪駆動だが、きちんとスタッドレスタイヤを装着すれば大丈夫。

雪道では不利だと思われている後輪駆動だが、きちんとスタッドレスタイヤを装着すれば大丈夫。

そんなテーマを持って旅の相棒に選んだのは、BEVであり、RWDであるフォルクスワーゲンID.4プロである。このBEVは、77kWhの大容量バッテリーと150kW(204ps)の最高出力と310Nmの最大トルクを発生、WLTCモードの一充電走行距離は618kmである。目的地は、都心から約300kmの距離にある長野県大町の爺ガ岳スキー場だ。

BEVでのロングドライブは充電マネジメントも楽しい?

画像: ギアセレクターをステアリングホイール右奥に配置。センターコンソールには大きな収納スペースがある。

ギアセレクターをステアリングホイール右奥に配置。センターコンソールには大きな収納スペースがある。

まずは、中央道の双葉SAで1度充電した。今回の目的地までの距離は400km程度なので無充電で辿り着くことも可能だが、宿泊ホテルに充電器がないため夜間に充電できないことや高速道路の充電スタンドの状況を確認したいということもあり、まずここで初日の午前中に充電した。

高速道路の充電スタンドは、サイズが少し大柄なBEVだと駐車しにくいほど狭く、出力は低く、操作パネルは日焼けしてなにも見えない、充電も30分で切断される。さらには屋根もなく土砂降りならばびしょびしょになりながら充電する、というところが多い。

画像: 広くて綺麗な充電スタンド。これまでの端っこに追いやられていた時とは大違いだ。

広くて綺麗な充電スタンド。これまでの端っこに追いやられていた時とは大違いだ。

しかし双葉SAの充電スタンドは新しくなっていて、屋根こそないが前述の嫌な部分がほぼ解消されていた。これなら快適だなと思いつつも、相変わらず30分縛りは継続のままで、他に1台も充電していないにもかかわらず、30分後にふたたび同じ操作を繰り返し、充電を行うことになるのだ。たとえばこれも充電器が5台あれば、3台は60分の充電が可能、2台が30分用などと分けてくれれば解決すること。どうしてそれができないのか、不思議でならない。

雪道であってもRWDならスポーティに走ることが可能

画像: リアにモーターを搭載するRWDのID.4。雪道などはドライブモードを「エコ」にしてみるのがお勧め。

リアにモーターを搭載するRWDのID.4。雪道などはドライブモードを「エコ」にしてみるのがお勧め。

ID.4は、大容量バッテリーをボディ中央下に搭載し重心の低い、スポーティな走りも味わえる。これにはフロント=ストラット式、リア=マルチリンク式サスペンションや47対53という前後重量配分も効いているようだ。さらにSUVらしい210mmの最低地上高は、雪道の轍なども気にすることなく走れ、安定感が抜群だった。雪道を走る上で気をつけたいのはカーブと急坂である。

画像: メーター表示は情報量が多くて見やすい。センター画面でも充電の状況は確認できる。

メーター表示は情報量が多くて見やすい。センター画面でも充電の状況は確認できる。

四駆じゃなきゃ雪道は・・・否、後輪駆動でも気持ちよく走れた

ID.4からのインフォメーションを逃さないように細心の注意を払って走っったが、結果的には肩が凝るようなこともなく実にリラックスして運転ができた。コーナリング中にアクセルペダルを少し強めに踏んでみると、リアが一瞬、外に流れる挙動を示すが、そこからカウンターをあてる前に横滑りを感知しESCが作動して車体を安定させる。人間の動作よりも早く電子デバイスで助けてくれるのである。BEVで長距離もOK、RWDでも雪道は、安全・安心に走れると改めて確認できたID.4との旅だった。(文:千葉知充/写真:井上雅行)

画像: 爺ガ岳スキー場(大町温泉観光株式会社) 長野道安曇野ICから北アルプスパノラマロードまたは国道147号線で約45分。白馬エリアの南端にあり、雪道や坂道、渋滞が少なくアクセスはとてもいい。ゲレンデには4本のペアリフトがあり、最長滑走距離は150m、中・緩斜面が中心、さらに国内最大級のキッズパークもあるのでファミリーで楽しむには最適だ。興味深いのは実際に自分でスノーモービルを運転する体験ツアー。

爺ガ岳スキー場(大町温泉観光株式会社)
長野道安曇野ICから北アルプスパノラマロードまたは国道147号線で約45分。白馬エリアの南端にあり、雪道や坂道、渋滞が少なくアクセスはとてもいい。ゲレンデには4本のペアリフトがあり、最長滑走距離は150m、中・緩斜面が中心、さらに国内最大級のキッズパークもあるのでファミリーで楽しむには最適だ。興味深いのは実際に自分でスノーモービルを運転する体験ツアー。

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