共同オーナー型による「夢のカーライフ」を提案
横浜市羽沢にある、共同オーナー型によるカーライフを提案する「ランデヴー」のガレージ。
ランデヴーについては以前にも当Webモーターマガジンで紹介したが、レンタカーでも所有でもない「共同所有」という形式で旧車やスーパースポーツカーのオーナーになるシステムを提案している。
たとえば、1300万円のスーパースポーツカーを個人で所有する場合、車両価格に加えて毎月11万円（保険料：3万円／メンテナンス費用：3万円／駐車場代：5万円）ほどの経費がかかる。だが、これを6人の共同所有（1年契約）すると、保険料／メンテナンス費用／駐車場代込みで月額4万4000円で1年間オーナーになることができる。
2024年6月に第1次オーナー募集を開始以来、現在のところ425台もの申し込みがあり、ランデヴー側とオーナーとのマッチングに至ったクルマは26台になっている。また拠点となるガレージは横浜のみだが、2025年5月には二子新地に2拠点目を開設予定。さらに、軽井沢や名古屋・大阪・福岡などにも開設を計画している。
30年間、納屋に眠っていた930ターボを蘇らせる！
写真左から、ランデヴーの浅岡代表取締役、ポルテックの山崎氏、ランデヴーの山田CSO（最高戦略責任者）。
そんなランデヴーが、今回の930ターボ レストアというプロジェクトを実施するに至ったのは、このクルマを日本に残したい（海外流出を避けたい）、整備やレストアの重要性と意義を伝えたい、そして文化価値のあるクルマを本来の姿に蘇らせ、次世代に受け継いでいきたいという、ランデヴーの浅岡亮太 代表取締役の熱い思いからだった。
この930ターボ、シャシナンバー「9305700051」は1975年、当時のインポーターだったミツワ自動車（以下、ミツワ）が日本に導入した8台の1台。ちなみに「9305700050」はミツワのテスト車両だったのか販売されておらず、現在は行方不明。したがって、この930ターボが販売された第1号車となる。
走行は、わずか3万7000kmほど。前オーナーが亡くなってから30年間納屋に眠っていたのだが、息子さんから相談を受けたランデヴーが買い取り、前述のような浅岡氏の思いに共鳴した4名の共同オーナーが集まったことで、レストアが始められた。
レストアに関しては、空冷ポルシェを中心にクラシック ポルシェの整備や修理を手がける、静岡県御殿場市にある「ポルテック」が手がけた。保管状態が良かったのと、空冷ゆえに水まわりの少ないクルマだったから、ボディのクサリなどはほとんどなかったが、水平対向6気筒エンジンの2気筒は死んでおり、徹底的なオーバーホールが必要だった。
