モーターマガジン誌で好評連載の最新BEV長期レポート。2024年7月から10月まではアウディQ8 e-tron 55 クワトロ Sライン を2モデルテストした。前半2回のスポーツバック e-tronに続き、後半2回はe-tronをお届けする。

美しいボディカラー「クロノスグレーメタリック」

今回からのテストカーのボディカラーは、前回までの「ウルトラブルーメタリック」とはガラリと変わり「クロノスグレーメタリック」である。2023年、日本導入前にドイツ ミュンヘンでは「マデイラブラウンメタリック」に試乗したが、それも実に美しいボディカラーだった。どれも好きな色で、これらは今でも好みのボディカラーベスト3である。

この鮮やかなボディカラーは遠くからもとても目立つので、お互いに意識せずにはいられない。横に並ぶと自然と視線が合った。そんな時は、サムズアップで「お互い、いいクルマに乗っているね!」という気分である。

画像: BEVなのでリアにエキゾーストパイプはない。そのためデザインの自由度が増し、Q8 e-tronはとてもすっきりとしているのが特徴。

BEVなのでリアにエキゾーストパイプはない。そのためデザインの自由度が増し、Q8 e-tronはとてもすっきりとしているのが特徴。

選択肢の多いアウディドライブセレクト

ところでQ8 eトロンだが、走行時のモードはアウディドライブセレクトから、よほどのことがない限り「エフィシェンシィ」を選んでいる。ドライブモードはこの他に「オフロード」や「オールロード」、「コンフォート」、「オート」、「ダイナミック」、「インデビジュアル」があるが、日本では高速道路を走るときも「エフィシェンシィ」で十分である。

ワインディングロードを攻めたい、パフォーマンスをより引き出したいと思うような場面では「ダイナミック」にするのだが、それ以外、「エフィシェンシィ」はエアコンは効くし、パフォーマンス的なものにも、なにひとつ不満を感じることなく大満足なのだ。

画像: ドライブセレクトは「Offroad」「Allroad」「Efficiency」「Comfort」「Auto」が用意され選択モードで車高は自動的に上下する。

ドライブセレクトは「Offroad」「Allroad」「Efficiency」「Comfort」「Auto」が用意され選択モードで車高は自動的に上下する。

誰もが認めるアウディブランドの価値

さて、今回のQ8 eトロンとの思い出写真は、現行モデルの日本導入前にインゴルシュタットのアウディミュージアムまで、日本ではほとんど見かけなくなった自分の乗っていた初代アウディ90(B2系)や3代目アウディ100(C3系)に会いにドライブしたときのものである。

懐かしいアウディの名車たちに歓喜したが、それと同じほど印象深く圧巻だったのはアウトバーンでの高速域での走行安定性能だった。

周囲をリードするようなハイスピードでも緊張することなく走ることができ、さらにカメラやセンサー類の性能も優秀、航続距離の長さ、高出力充電の対応など、BEVのプレミアムSUVカテゴリーではベストインクラスと言える完成度が好印象だった。日本仕様のQ8 eトロンもその印象を裏切ることはなく、ベストインクラスの評価は今も変わらない。

アウディブランドは、誰もが認知しているが、ひと目見ただけでわかるクリーンなデザインも大きいだろう。そうしたデザイン力の高さに加え、乗っていると「いいものがわかっている」、「知的ないい人」だと見られていると思う。

画像: マデイラブラウンのQ8 e-tron。背景に見えるのはインゴルシュタットのアウディミュージアムだ。

マデイラブラウンのQ8 e-tron。背景に見えるのはインゴルシュタットのアウディミュージアムだ。

夜間走行の魅力もe-tronならでは

昼間とは違う夜の顔もQ8 eトロンの魅力である。マトリクスLEDヘッドライトは、夜間の安全な視界を確保してくれる。先行車や対向車に眩しさを防ぎ、街灯のないような暗い場所ではその実に緻密な制御に驚くはずだ。

また室内のイルミネーションは、コンツアー(輪郭)やビジョン(展望)、ソーラー(太陽)、インパルス(衝撃)、マリタイム(海の時間)というようなテーマで数種類のパターンも用意されている中から好きな色を選ぶことができるので飽きることがない。今は、マリタイムを好んで選んでいるが、暗くなるのが待ち遠しく、夜はいつも新鮮な気持ちにしてくれる。

画像: 夜はインテリアライトでQ8 e-tronは別の顔を見せる。写真はマリタイム(海の時間)でサーフェスライトをレッド系に設定している。

夜はインテリアライトでQ8 e-tronは別の顔を見せる。写真はマリタイム(海の時間)でサーフェスライトをレッド系に設定している。

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