2025年3月20日〜23日(現地時間)、WRC(世界ラリー選手権)第3戦サファリ・ラリー・ケニアが首都ナイロビ近郊のナイバシャを起点としたグラベル(未舗装)路面で開催され、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝。2位、3位にヒョンデのオィット・タナック、ティエリー・ヌーヴィルが入った。最終ステージで転倒したトヨタの勝田貴元は、リタイアとなった。
荒れた路面にパンクが頻発、相次ぐアクシデントで大乱戦に
シーズン初のラフグラベルラリー、サファリは、今シーズンから採用されたハンコックタイヤにパンクが頻発したこともあって荒れに荒れた。

トラブルに見舞われながら着実に順位を上げてきたティエリー・ヌーヴィル。
まず競技初日の木曜日SS2で王者ヌーヴィルのヒョンデi20Nにギアボックストラブルが発生。大きくタイムを落としたばかりか、翌金曜日に向けたサービス時間(15分)で交換が間に合わず、いきなりタイムペナルティを背負ってしまう。ヌーヴィルは金曜日もフライングスタートによる10秒ペナルティやパンクなどで順位をなかなか上げられない。
一方、金曜日のオープニングとなったSS3では勝田がパンクで大きくタイムロス。勝田はSS9でもパンクを喫してしまった。同じSS9ではそこまで首位だったタナックにドライブシャフトトラブルが発生。こちらも順位を落とし、金曜日終了時点ではエバンスとチームメイトのカッレ・ロバンペラのトヨタ勢1-2となる。
土曜日も波乱が続く。まずSS11でまたもヌーヴィルがパンクでタイムロス。SS12ではロバンペラもパンクを喫して首位エバンスとの差が大きく開いてしまう。ロバンペラはさらに午後のSS14でリアサスペンションを破損。このステージはなんとか走り切ったものの、その後の2ステージで5番手まで順位を下げてしまった。そしてこの日最後のSS16では3番手まで順位を戻していた勝田もパンク。4番手に順位を落としてしまう。

度重なるトラブルに思うように順位を上げられないトヨタの勝田貴元。最終日を残して4番手にドロップ。