ダンロップ(住友ゴム)は2024年10月1日、ゴムの特性を変えることができる新技術「アクティブトレッド」を搭載した次世代オールシーズンタイヤ「シンクロウェザー」を発売。早速このタイヤを装着したカメラマンが、半年経過した使用感を2回に渡ってレポートする。後編はいよいよスノー&アイス路面の登場。

果たして凍結路面で「温度スイッチ」は?

いい感じの積雪路面は見つからなかったが、他にクルマもいない臨時駐車場らしきスペースを発見。積もった雪が日差しで解け、そして夜間に凍り、これを繰り返すことでカチカチの氷板状になっている。多少デコボコしているので、湖の氷上とまではいかないが、車を降りるとその場に立っていられない位にツルツルの氷盤だ。

タイヤテストさながらに、凍結路面での停止状態からの発進をやってみる。これまでのオールシーズンタイヤのように、ホイールスピンしながら何とかスタートするかと思いきや、車は何事もなくスルスルっと動き出した。今度はドライバーに強めにアクセルを踏んでもらうが、4WD車ということもありホイールスピンは僅か、左右にブレることもなく真っ直ぐ発進。

さらに、ハンドルを切って旋回してもらったが、低速で走る分には外側へ膨らむこともなかった。もちろん強めのアクセルと大きい舵角で意図的に滑らせることもできるのだが、氷面をしっかり掴んでいる感覚は、これまでのオールシーズンタイヤとは大きく異なる。これが「温度スイッチ」の効果なのか。近年のスタッドレスタイヤは氷上性能の進化が華々しく、それには及ばないかもしれないが、少し前のスタッドレス並み。

画像: 氷上状態からの発進でもタイヤのスリップは感じられない。

氷上状態からの発進でもタイヤのスリップは感じられない。

積雪路面では問題なく走れるかと思われるオールシーズンタイヤだが、実は後退時にウィークポイントがある。進行方向で排雪性に優れるV字パターンだが、逆方向には弱いのだ。私も以前に新雪路面でバックする際、タイヤが空転し焦ったことがあった。4WDなのでスタックはしなかったが、2WDだったらどうなっていたことか。

そんな経験があったので、この凍結路面でもバックを試してみたところ、何のことなく前進と同じように発進した。従来のオールシーズンタイヤのようにトレッドパターンに依存せず、シンクロウェザーはブロックの柔軟性で氷面を掴んでいるのだろう。

画像: バックでの発進も全く問題なかった。

バックでの発進も全く問題なかった。

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