5秒ペナルティで決着、ピアストリが2連勝
勝負はスタート直後のターン1で決まった。スタートの蹴り出しはポールポジションのフェルスタッペンよりもピアストリがよく、両者はほぼ並んだ状態でターン1へ。イン側のピアストリに対し、アウト側に位置することになったフェルスタッペンは次のターン2にかけてコースをはみ出すかたちで先頭に立ったものの、レーススチュワード(審査委員)はこれがコース外を走行して利益を得たと判断。自らが押し出されたと無線で主張し、順位を渡さなかったフェルスタッペンに5秒ペナルティが課される。

フェルスタッペンのペナルティで首位に立ったピアストリは、リードを守り、そのままシーズン3勝目へと駆け抜けた。
大きなハンデを背負った第1スティント。フェルスタッペンはハイペースで飛ばして3番手以下には5秒差をつけるものの、2番手ピアストリだけはピタリと1秒前後につけて逃がさない。
1回目のタイヤ交換が迫る頃になると、マクラーレンのタイヤが厳しくなり、その差は3秒ほどに広がるものの、さすがに5秒のペナルティは大きかった。
20周目にピアストリがタイヤ交換、22周めにフェルスタッペンがタイヤ交換+ペナルティ消化を終えた時点で、首位に立ったピアストリと2番手のフェルスタッペンの差は4秒へ。ハードタイヤでの第2スティントでは両者のペースは拮抗し、そのままピアストリはシーズン3勝目へと駆け抜けた。
予選でクラッシュしたチームメイトのランド・ノリスが4位に終わったことでポイントリーダーに浮上することになったピアストリは「タフなレースだった。スタートが良くてターン1でインを維持できた。そしてスチュワードの判断が出たんだ。最初のスティントではタイヤが厳しかったけど、タイヤ交換後はクリーンエアで走れたから問題なかった」と会心の笑み。
一方のフェルスタッペンはスチュワード判定に不満気で、フィニッシュ直後のインタビューでほとんど言葉を発せず。表彰台でもシャンペンシャワーに加わらなかった

今季3勝目をあげたピアストリ。ノリスが4位に終わったことでポイントリーダーに浮上、今後はチームメイトとの争いが激化しそうだ。