2025年4月24日〜27日(現地時間)、WRC世界ラリー選手権第4戦ラリー・イスラス・カナリアスがスペインのカナリア諸島グラン・カナリア島で行われる。雪のスウェーデンから灼熱のケニア、そして地中海のターマックと、WRCはさまざまな異なる条件下で開催される。

開幕3戦でトヨタが3連勝、ドライバー部門ではエバンスがリード

2025年シーズン、開幕戦ラリー・モンテカルロでセバスチャン・オジェが、第2戦ラリー・スウェーデンと第3戦サファリ・ラリー・ケニアでエルフィン・エバンスが優勝し、トヨタは開幕3連勝を達成。開幕戦、第2戦ではトヨタは2戦連続で1-2フィニッシュを飾り、チームはマニュファクチャラー選手権で26ポイント差をつけて首位に立っている。

またドライバー選手権ではエバンスがヒョンデのティエリー・ヌーヴィルに36ポイント差を築き、シリーズを大きくリードしている。

ただ、ここまではグラベル(未舗装路)ラリーで、今週末に行われる第4戦ラリー・イスラス・カナリアスは、ここ3戦とはまったく条件の異なる、今シーズン初めてのターマック(舗装路)となるだけに、どういう結果になるか未知数な部分も多い。

画像: 開幕3戦でトヨタが3連勝、ドライバー部門ではエバンスがリード

2025年 WRCドライバーズランキング(第3戦終了時)

1位 E.エバンス(トヨタ)88
2位 T.ヌーヴィル(ヒョンデ)52
3位 O.タナック(ヒョンデ)49
4位 S.オジェ(トヨタ)33
5位 A.フルモー(ヒョンデ)31
5位K.ロバンペラ(トヨタ)31
7位 勝田貴元(トヨタ)25

2025年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第3戦終了時)

1位 トヨタ 148
2位 ヒョンデ 122
3位 Mスポーツ・フォード 47

アップダウンの激しい山岳地帯のターマックが舞台

ラリー・イスラス・カナリアスの舞台となるのは「グラン・カナリア島」。大西洋に浮かぶ、北西アフリカ沖のスペイン領カナリア諸島を構成する島のひとつであり、漁業の基地や美しいビーチリゾートがあることで知られている。

ラリー・イスラス・カナリアスの前身となるイベントは1977年に初めて開催され、以降、スペイン国内ラリー選手権やERC(ヨーロッパ・ラリー選手権)の一戦として行われてきた。49回目となる今年は、いよいよWRCのカレンダー入りを果たし、島北東部の都市ラス・パルマスのサービスパークを基点とするターマック(舗装路)ラリーとして行われる。

スペインでのWRC開催は2022年の「ラリー・スペイン」以来となるが、スペイン北東部コスタ・ドラダ(黄金海岸)を舞台としていた過去の大会とは大きく異なる場所での戦いとなる。

画像: ラリー・イスラス・カナリアスの路面はターマック。路面は全体的にスムーズで滑りやすいが、一部、溶岩石を含む舗装が施された箇所は摩擦力が高く安定している。

ラリー・イスラス・カナリアスの路面はターマック。路面は全体的にスムーズで滑りやすいが、一部、溶岩石を含む舗装が施された箇所は摩擦力が高く安定している。

ラリー・イスラス・カナリアスのステージの多くがアップダウンの激しい山岳地帯に設けられる。全体的に非常にツイスティなコーナーが続き、片側は岩壁、片側はガードレールやガードストーンに囲まれたスリリングなセクションも多くある。

路面は全体的にスムーズで滑りやすいが、一部に溶岩石を含む舗装が施された路面は摩擦力が非常に高くグリップレベルは安定している。しかし、タイヤへの負荷は大きく、ドライバーはタイヤの摩耗を上手くコントロールしながら走る必要があり、島嶼部という立地にのため天候の急変も予想される。

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