「アウトモビリ・ランボルギーニ」社が生み出してきた数々の名車のレガシーを残すため、2015年に誕生した「ポロストリコ」。その10周年を記念し、8回に分けて同部門の事績を追ってみることにする。その6回目は、「ポストリコ」にとってフルレストアと並ぶ重要な作業である、ランボルギーニのヒストリックカー鑑定について紹介していこう。

数百時間に及ぶ鑑定から発行される「真正性認定書」

「ポロストリコ」は、フルレストア以外にもうひとつ重要な役目を担っている。それはランボルギーニのヒストリックカーの鑑定だ。歴史的資料のアーカイブを基に、生産時の状態が保たれているか(メカニズム、塗装・・・etc.)を徹底的に検証を行い、間違いなければ「真正性認定書」の発行を行う。

画像: 歴史的資料のアーカイブは、真贋鑑定の大きな味方だ。

歴史的資料のアーカイブは、真贋鑑定の大きな味方だ。

「真正性認定書」の発行は、フルレストア同様に手間のかかる作業で、時には数百時間を要することもあるという。もちろん、認定できない車両もこの10年間には存在する。その場合は、説明責任として不適合事項のリストを含む詳細な報告書を、追加料金なしで依頼主に渡す。透明性の確保のためだ。

こうした活動をバックアップするために、ランボルギーニで車両開発や生産に関わってきた元従業員で構成される「賢人会議」の設立も行われている。彼らの経験知は大いに役立ち、歴史的資料のアーカイブにない情報が提供されることもあるという。

画像: 多角的な鑑定で認められた車両のみに発行される「真正性認定書」。

多角的な鑑定で認められた車両のみに発行される「真正性認定書」。

各鑑定工程の最後に、作業を承認するための社内委員会も真贋鑑定の確かさを保証する。構成員は生産現場だけでなく、法務部門、型式承認部門、研究開発部門、アフターセールス部門などが関わる。まさに新旧社員一丸で鑑定を行っているということだ。

次回は、「ポロストリコ」の手がけるオリジナルスペアパーツとイベントに注目してみることにする。⇨(Part7/8に続く)

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