商業的にも活発な動きを見せている
また、今季から参戦した新興チーム「ローラ・ヤマハABT」にも注目が集まっている。
かつてF1やル・マンで名を馳せたローラが、日本のヤマハとタッグを組んで今季から同シリーズに参戦。初年度ということもあり苦戦が続いているが、第5戦マイアミでは、ルーカス・ディ・グラッシがチームにとって初となる2位表彰台をもたらしている。ブエミやディ・グラッシといったチャンピオン経験者の躍進もシリーズを面白くしている大きな要因だ。

第5戦でチームに初の表彰台をもたらしたディ・グラッシ。
さらには、俳優のイドリス・エルバが支援する「CUPRA KIRO」も今季から新体制に。新しいオーナーを迎え、ポルシェとテクニカルパートナーシップを結んだ同チームは、ハリウッドのメジャースタジオでもあるマーベルと提携するなど商業的にも活発な動きを見せている。
新体制初年度は、マーケティングの強みをトラック上のパフォーマンスに反映させること。レース結果がついてくれば、これまでにない影響力を持つチームになると見られている。
レースウィークの東京ビッグサイトは、もはやサーキットというより都市型フェスティバルと言っていいだろう。会場では電動モビリティの展示やテクノロジー体験、音楽イベントなどが同時開催され、訪れる人々が楽しめる催しが用意されている。
とくに今年は、ヤマハが次世代モビリティを初披露する場ともなっており、産業・文化・スポーツの境界を超えるプロジェクトの発信地としての側面もある。
実験的なカテゴリーとして生まれたフォーミュラEは、今や技術、文化、都市生活を結びつけるハブとなった。2年目の東京E-Prixは昨年以上の熱気に包まれるのではないだろうか。

新たな体制でシリーズに臨むCUPRA KIRO。