電動パワー出力を表したモデル名を採用
エレトレはロータス初のハイパーSUV、エメヤは同社初のハイパーGTだ。両車ともBEV(バッテリー電気自動車)で、いずれも2023年に発表され、日本仕様は2024年に発売された。今回、モデルイヤーの刷新に伴いモデルレンジを見直し、両車とも分かりやすさとカスタマイズ性を高めている。最大の特徴は、新たに導入された「600」および「900」というモデル名だ。これは各モデルが誇る電動パワー出力を端的に表しており、ロータスの電動化戦略を象徴するものとなっている。

ロータスのネーミング流儀で「E」から始まる「エレトレ」という車名は、ハンガリー語で「命を吹き込む」という意味だという。
さらに、かつてエランやエスプリなどで採用されていた「GT」「SE」「スポーツ」といった、ロータスの豊かな歴史に根ざした伝統的な装備グレード名称も復活。ブランドのDNAを継承しつつ、現代のプレミアムユーザーの多様なニーズに応えるラインナップとなっている。
600シリーズは、両車とも450kW(612ps)の電動デュアルモーターと全輪駆動を標準搭載。この組み合わせにより、エメヤ 600GTの0→100km/h加速は4.15秒、最高速度は250km/h。エレトレ 600は0→100km/h加速が4.5秒、最高速度は256km/hを誇る。900シリーズは675kW(918ps)を発生する電動デュアルモーターを搭載し、0→100km/h加速は、エメヤ 900が2.78秒、エレトレ 900も2.95秒という驚異的な加速性能を誇る。最高速度はエメヤが256km/h、エレトレが265km/hというハイパフォーマンスぶりだ。しかも最大航続距離は、WLTP基準でエメヤが610km、エレトレが600kmを実現している。
今回のモデルイヤー刷新に合わせて、人気の高い装備やオプションを組み込んだ、事前設定済みのグレード構成を導入した。ユーザーは、スポーティな走行性能を重視するか、あるいはラグジュアリーや先進技術を重視するかといった、明確な好みに基づいたモデル選びができるようになった。

ロータス車のネーミング流儀で「E」から始まる「エメヤ」という車名は、「ロータスがこの新しいクルマに抱く野心とコミットメントを体現するために」選ばれたという。
エレトレ/エメヤとも、トリムレベルによって以下の5グレードで展開され、車両価格(税込)は両車とも同グレードなら同一価格となっている。
ロータス エレトレ/エメヤ ラインナップ&プライス(税込)
・600:1515万8000円
・600GT:1618万1000円
・600スポーツ SE:1823万8000円
・900スポーツ:2059万2000円
・900スポーツ カーボン:2263万8000円
これらをベースに、豊富なオプションパッケージや個別装備、カラーバリエーションなどで、より個性的で自分らしいロータス車を仕上げることができる。刷新されたエレトレ/エメヤとも既に注文受付を開始しており、デリバリーは2025年第4四半期からの予定だ。

ドライバーと直感的にコミュニケーションするアンビエント照明機能なども備えた、エメヤのインテリア。