昨年は先に動いてソフトタイヤに交換したハミルトンが母国優勝
昨年2024年のイギリスGPは、ドライから雨、そしてまたドライへと変わる典型的なブリティッシュウェザーによって目まぐるしい展開となる中、マクラーレンのノリス、メルセデスのハミルトン、レッドブルのフェルスタッペンの戦いとなっていった。

昨年2024年のイギリスGPで優勝したルイス・ハミルトン。メルセデスでの最後の母国グランプリを制した。
レース後半、インターミディエイトからドライタイヤへの交換時に、先に動いてソフトタイヤに交換したハミルトンがレースをリード。ただ、ハミルトンはレース終盤にソフトタイヤの消耗に苦しみ、ハードタイヤを選択したフェルスタッペンに差を詰められたが、ハミルトンが最後まで粘って母国優勝のチェッカーを受けた。
同じく母国優勝がかかっていたノリスは、タイヤ交換のタイミングが1周遅れ、交換したソフトタイヤの消耗にも苦しめられ追い上げることができず、3位に終わった。

昨年2024年のイギリスGPのタイヤ戦略。スタート前から雨の兆候がある中、複雑なコンディションの変化への対応、とくに、インターミディエイトからのタイヤ選択と交換タイミングがカギとなった。
【参考】2024年F1第12戦イギリスGP決勝 結果
1位 44 L.ハミルトン(メルセデス) 52周
2位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)+1.465s
3位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス) +7.547s
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+12.429s
5位 55 C.サインツ(フェラーリ)+47.318s
6位 27 N.ヒュルケンベルグ(ハース・フェラーリ)+55.722s
7位 18 L.ストロール(アストンマーティン・メルセデス)+56.569s
8位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)+63.577s
9位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)+68.387s
10位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBPT)+79.303s
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13位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT)+1L
17位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+2L
ファステストラップ 55 C.サインツ(フェラーリ)
ピレリの分析「コンパウンドの変更でタイヤ戦略の選択肢が広がる」
イギリスGP開幕に向けて、タイヤを供給するピレリは「シルバーストン・サーキットはタイヤにとって最も要求の厳しいコースのひとつで、例年、ここでは最も硬いコンパウンドを供給してきましたが、今年はひとつ柔らかめのハード=C2、ミディアム=C3、ソフト=C4を選択しました。昨年ソフトタイヤとして供給されたC3は、レースでは終盤に使われただけでしたが、今年はミディアムタイヤとして重要な役割を果たし、レース戦略の選択肢はより幅広くなるでしょう。1ストップで走り切るにはタイヤを慎重に管理しなければなりません」とコメントしている。

イギリスGPを前にピレリが公開した分析データ。
さて2025年はどんなレースとなるのか。第12戦イギリスGPは日本時間7月4日20時30分(現地時間12時30分)から始まるフリー走行で開幕する。
2025年F1第12戦イギリスGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:7月4日12時30分〜13時30分(日本時間20時30分〜21時30分)
フリー走行2回目:7月4日16時〜17時(日本時間24時〜25時)
フリー走行3回目:7月5日11時30分〜12時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
予選:7月5日15時〜16時(日本時間23時〜24時)
決勝(52周):7月6日15時〜(日本時間23時〜)