ワールドワイドで開催の「GT3シリーズ」でその存在感を示すレーシングマシン「ポルシェ911GT3R」。その2026年シリーズモデルの発売が2028年8月8日(米・アトランタ現地時間)にアナウンスされた。新型モデルは、空力特性をはじめ、細部に至るまで様々な改良が施されている。
標準装備を拡充。開発時レース参戦で戦闘力の高さも証明
標準装備の幅も広がった。以前はオプションだったセンサーパッケージやエンデュランスパッケージ、ピットレーンリンクパッケージ、カメラパッケージが標準装備の仲間入りしている。
これらのキットには、レーザー車高センサー4個、マスターブレーキシリンダーポテンショメーター2個、路面温度センサー1個、リアビューカメラ1個、ウォーターボトルシステム用マウント、給油検知センサーなどが含まれる。
「GT3シリーズ」の各サーキットに対応した特別装備オプションも用意される。「FIA LM GT3クラス」と「IMSA」での専用ドライブシャフトや「NLS」での改良型プリサイレンサーと調整範囲が変更されたウイングサポートといった具合だ。

2年の開発期間を経て登場した2026年シリーズモデル。参戦サーキットに合わせた特別装備オプションも用意される。
ちなみに、2026年モデルの開発は2024年8月から開始されている。ポルシェ モータースポーツはテストを、ヴァイザッハの自社施設とセブリング、ポール・リカール、スパ・フランコルシャン、ニュルブルクリンク北コースなどのサーキットの両方で実施してきた。
2025年4月中旬に行われた「ミシュラン12時間スパ・フランコルシャン」への参戦も果たしている。元ポルシェ ジュニアで、現IMSA GTD-Proチャンピオンのローリン ハインリッヒがハンドルを握り、総合2位を獲得している。
「ポルシェ911GT3R」2026年シリーズモデルの戦闘力はすでに実証済みというわけなのだ。