北欧のようなフラットな路面と流れるようなコーナーが連続
ラリー・チリ・ビオビオは、2019年の5月に初めてWRCとして開催され、2023年に4年ぶりにWRCのカレンダーに復帰したグラベル(未舗装路)イベント。今回も戦いの舞台となるのは、南北に長いチリの中部に位置するビオビオ州で、その州都であるコンセプシオンに今年もサービスパークが置かれる。

WRC第11戦「ラリー・チリ・ビオビオ」のステージマップ。サービスパークはコンセプシオンに置かれる。
コースは森林地帯の中高速ステージが大部分を占め、北欧のラリーのようなフラットな路面と流れるようなコーナーが連続する。しかし、一部にはテクニカルなセクションや荒れた路面もあるため、幅の広いセッティングとドライビングが求められる。
今年のラリー・チリ・ビオビオは、昨年と同様、まず9月11日(木)の午前中にシェイクダウンが行われ、夜7時からコンセプシオンでのセレモニアルスタートでイベントがスタート。競技は12日(金)の朝から始まり、デイ1としてサービスパークの南東エリアで3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行する。
13日(土)のデイ2と14日(日)のデイ3は、サービスパークの南、ビオビオ川の西側エリアに戦いの舞台を移動。
デイ2は、3本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その合計距離は139.20kmと、3日間で最長の一日となる。そしてラリー最終日のデイ3は、一日を通してサービスが設定されず、2本のステージを各2回走行。4本のステージの合計距離は54.80kmと短く、最終のSS16「ビオビオ2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。
3日間16本のステージの合計距離は306.76km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1239.07kmとなる。
トヨタはランキングトップ3のエルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラ、セバスチャン・オジェがエントリー。勝田貴元はパラグアイに続き4台目のGRヤリス ラリー1をドライブする。一方のヒョンデは、ティエリー・ヌーヴィルとオイット・タナック、エイドリアン・フルモーの3台体制で挑む。

マニュファクチャラー選手権をリードするトヨタは、ドライバーズ選手権でもランキング1-2-3を独占。

ドライバーズランキング4-5位のヒョンデ。とくにオイット・タナックはトップのエバンスと18ポイント差しかない。